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マンガ家Mの日常
ライアン・ゴズリング主演のアクションコメディ映画。
80年代のリー・メジャース主演のTVドラマを元に映画化。


優秀なスタントマンのコルトは、
人気スターのトム・ライダーのスタントを数多くこなして来た。
しかし、落下スタントで失敗して背骨を傷め、引退同然の生活に陥る。
18ヶ月後、トムの映画のプロデューサーのゲイルから電話があり、
トムの主演映画でスタントマンとして復帰して欲しいと要請される。
SFアクション超大作「メタルストーム」は、
コルトのかつての恋人ジョディの初監督作品だと知らされ、撮影現場に向かう。

ジョディは何も告げずに姿を消した元彼コルトに恨みを抱きつつも、
2人は次第に接近していく。

何故か現場にトムはおらず、ゲイルはコルトにトムを探すよう依頼する。
トムのドラッグディーラー等を通じて、宿泊先ホテルを突き止めるが、
部屋に入ると、バスタブに男性の遺体が入っていた。
慌てて部屋から出るところを監視カメラが捉えており、
コルトは殺人容疑をかけられる。
それこそが、ゲイルがコルトを呼び寄せた本当の理由だった。
トムは華麗にスタントをこなすコルトに嫉妬していて、
落下事故もトムが仕組んだものだった。
今回の撮影中、ホテルで開いた少人数のパーティーで、
新しいスタントマンがトムをバカにしたのが気に食わず、
激しく突き飛ばした弾みでスタントマンを殺してしまった。
その時撮られた動画は、顔をコルトに差し替えてSNSで公開された。
コルトは元の動画が保存されているスマホを手に入れようとするが、失敗。

万事休すとなるが、ジョディと相談して、
映画のスタント撮影中にトムに真実を話させる策を考案し、
トムに付けたマイクロフォンで音声を拾い、悪事を暴露させる。

「メタルストーム」はジェイソン・モモア主演で撮り直し、大成功を収める。


アクションシーンは見応えがあったし、
映画撮影の裏舞台的なシーンも興味深かった。
でも、ドラマとしては、やや中途半端な感じ。
まぁ、気楽に観れば良い作品かな。
アメリカのアクションコメディ映画って、大概そんなもの。
頭使わない。

ライアン・ゴズリングが主演と製作も兼ねているので、
ゴズリングがかっこよく演じられればそれで良いのだろう。
ジョディ役のエミリー・ブラントは、既に多くの名作を演じたキャリアがあり、
今作のような軽いノリの映画には、ちょっと不似合いなように見えた。

トム・ライダー役は、次の007役とも噂されているイケメン、
アーロン・テイラー=ジョンソン。
007が本決まりになったら、もうこんなおバカな役はやってくれないだろうなぁ。


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2017年、アメリカ国家安全保障局(NSA)の契約社員
リアリティ・ウィナー(25歳女性)が、機密情報漏洩で逮捕された事件で、
逮捕時のFBIとのやり取りの記録を舞台劇にしたものを、TV映画化。


リアリティが食料品の買い出しから帰宅すると、FBI捜査官が来ていた。
家宅捜索の霊場を携え、家屋を捜索。
任意としながらも、事情聴取が始まる。
次第に追い詰められたリアリティは、捜査官に従って、漏洩を告白。
逮捕される。


FBIによる事情聴取の音声記録を全てそのまま再現した。
日本だったら、そういう記録って民間人が見られるのかな?

FBI捜査官達が、比較的物腰柔らかで、ペットの話とか交えつつ、
穏やかに話が進むんだけど、逆にそれが不気味。
予備知識無しに観たので、最初は冤罪とかを描いたのかなと思ったけど、
リアリティがそれなりに落ち着いて聴取に応じているのは、
身に覚えがあったからだったんだろうな。

リアリティは、2016年のアメリカ大統領選でトランプ氏が勝利したのは
ロシアのハッカーによる陰謀だとする情報を幾度も目にして、
それをプリントアウトしてメディアにリークしたとされている。
テロとか、そういう類では無いわけなんだけど、
懲役5年という、個人の情報漏洩事件としては最長の刑期を言い渡された。

リアリティ・ウィナーっていう本名が、なんか凄いね。
中東の多言語のエキスパートで、アフガニスタン派遣を望んでいたが、
日々地味な翻訳ばかりさせられて、ちょっと鬱々としていた。
そういう心境が情報漏洩に繋がったんだろう。
アメリカでは「第2のスノーデン」と呼ばれて、有名らしい。

リアリティ役はシドニー・スウィーニー。
同時期に撮影された「恋するプリテンダー」のヒロイン役で、
以前ブログで酷評したように、駄作ラブコメ映画だったので、
スウィーニーへの評価も決して賞賛されるようなものではなかったけど、
今作は自然体で、地味に説得力があった。
所謂正統派の美人女優という顔立ちでは無いので、
こういう社会派ドラマの方が生きるのかもしれない。



ストーリーの続きから。

マーヴェリックは基地破壊へ向かう編隊4機のうち、自らが1機操縦。
2人乗り爆撃機2機の他、もう1機にはルースターを選出した。
弱気なルースターは飛行でも遅れを取るが、
マーヴェリックの言葉に励まされて、見事任務を成し遂げる。
しかし、僅かな時間の遅れから、高性能の敵機が襲来。
マーヴェリックは、狙われたルースターの機を助けて、撃墜される。
脱出して敵基地に降りたマーヴェリックを、ルースターが救出に来る。
マーヴェリックは敵基地の倉庫に眠る古いF-14を操縦して脱出。
敵機に撃墜されそうになったところを、ハングマンが助ける。

任務は無事成功し、皆が生還する。
めでたしめでたし。


終盤の展開は、まあ予想はついたけど、
ドッグファイトのシーンの迫力はさすが。
今回は味方は命を落とす事なく、
敵パイロットはマスクで顔がわからず、撃墜されても脱出したようだった。
戦闘シーンを見せても、人は死なないよう配慮したと見られる。
敵基地への爆撃では、現実的に考えれば死傷者は出ただろうけど。

全体として、トム・クルーズの魅力が光る爽やかな作品に仕上がっていた。
第1作目とはさすがに年齢が違うから、ヤンチャっぽさがないのは寂しいけど。

ルースター役はマイルズ・テラー。
かつてのアイスマンの位置のハングマン役はグレン・パウエル。
2人とも若手注目株だけど、
トム君やヴァル・キルマーと比べると物足りないなぁ。

1作目の恋人役だったケリー・マクギリスは、体調不良で随分太って、
恋人役を演じられる状態ではないとされたのか、
新しい恋人役としてジェニファー・コネリーが登場。
でも、他の人間関係が1作目と密接に繋がっていたのに対して、
こちらは取って付けた感が否めない。

3作目が制作中らしい。
年齢的に、トム君もアクションはそろそろ集大成とするのかな。

(完了。)

昨日、俳優ヴァル・キルマーの訃報に接し、
遺作となった「トップガン マーヴェリック」を鑑賞。
トム・クルーズにハリウッドのトップスターの座を確約させた大ヒット作
1986年「トップガン」の、36年ぶりの続編。
もはや説明不要。


マーヴェリックは米海軍最高峰のパイロットとして現場に拘り、
昇進を拒んで大佐の地位に留まっていた。
極超音速機「ダークスター」の試験飛行で成果を示すも、
結果として機体を破壊してしまう。
飛行禁止とされるところ、海軍大将の盟友アイスマンからの指令があり、
3週間後、某国が稼働させるウラン濃縮基地の破壊を使命として、
パイロットを訓練するよう、ノースアイランド海軍航空基地の教官職に就く。

かつての自分達を思い起こさせる「トップガン」達の指導に当たる。
選抜チームの中に、事故で亡くなった親友グースの息子ルースターもいた。
父親が亡くなった当時、幼かったルースターは事情を知らず、
また、息子の安全を願った母親が、マーヴェリックに
息子を海軍パイロットにしないよう密かに頼んでいて、その事情も知らず、
マーヴェリックがルースターの海軍兵学校志願書を破棄した事を恨んでいた。

反発するルースターと生意気なトップガン達を、
マーヴェリックは自らの遥か格上の実力を示しながら指導していく。
しかし、トップガン達でさえ、マーヴェリックが予想する
基地破壊の困難な状況に対応出来るまでの飛行技術への到達に至らず、
焦った上官達はマーヴェリックを外し、目標を下げてしまう。

一方、アイスマンは難病に侵され、余命いくばくもない状況だった。
邸宅を訪ね、アイスマンに励まされるが、間も無く他界し、
マーヴェリックは後ろ盾を失ってしまう。

マーヴェリックは自らFー18を操縦して、困難な任務の実効性を示し、
改めて上官達の信頼を得て、マーヴェリック自身が編隊長として任務に当たる。


(時間なくて、続きは次回。)





アメリカのコメディ映画。
監督は「アバウト・シュミット」等のアレクサンダー・ペイン。


1970年12月、ニューイングランドの男子寄宿学校バートン校。
クリスマス休暇を前に、古代史教師ハナムは
厳しく採点したテストの答案用紙を生徒に渡し、休暇明けの追試を告げる。
大方の生徒達は自宅に帰って家族とクリスマスを過ごすが、
家庭の事情で居残りせざるを得ない生徒が数名いる。
優秀だが問題児のアンガスもその1人。
教育熱心で融通が利かないハナムを嫌う校長が、
ハナムに居残り生徒の監督を命じた。

ハナムは生徒達を監督しつつ、
一人息子をベトナム戦争で亡くしたばかりの料理長メアリーを気遣う。
数日後、居残り組生徒の1人の親が、生徒達をスキー旅行に招待し、
ヘリコプターで迎えに来るが、
直前に親と連絡が取れず許可をもらえなかったアンガスだけは参加出来ず、
ハナムとメアリーと共にそのまま居残りが続く。
アンガスはハナムに逆らいながらも、次第に打ち解けていく。

クリスマスの翌日、ハナムとアンガスは社会授業としてボストンに行き、
美術館、ボウリング、映画等を楽しむ。
ところが、アンガスは映画上映中に抜け出し、
療養所にいる実父に会いに行こうとする。
数年前、父親は精神病を発症し、離婚、施設へ入所となった。
母親は再婚したが、新しい家庭を守る為、アンガスと疎遠になっていた。
久々の再会に感激するアンガスだったが、父親の症状は進行していた。
悲しむアンガスをハナムが元気付ける。

施設からの連絡で、アンガスが母親に無断で施設に行った事が学校にバレる。
ハナムは自分がアンガスに父親に合うよう促したとしてアンガスを庇う。
アンガスは退学を免れたが、ハナムは退職させられる。
ハナムの温情を深く受け止めたアンガス。
2人は新しい人生に踏み出す。


地味だけど心温まる作品で、133分の長尺を感じさせない良い流れだった。
(ここでは全部は書ききれないので、いくつかのエピソードは省きました。)
アレクサンダー・ペイン監督、上手い。
アカデミー賞等の常連なのがわかる。
登場人物達は、それぞれ不器用で不遇ながらも、
人の心の優しさが数珠のように少しずつ繋がって、お互いを支え合っている。
少しずつの思いやりと優しさが、人の人生を大きく変えていくのだろう。
皆を救ってくれるスーパーヒーローではなく、
人と人との小さな優しさの繋がり。

今作でも2人がボストン旅行を楽しむ場面があるけれど、
ペイン監督は自作で、そういう御当地紹介みたいな場面を盛り込むんだって。