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マンガ家Mの日常
英国のラブコメ映画。


ドキュメンタリー映画作家のゾーイは作品テーマを模索中、
幼馴染のパキスタン移民2世の青年カズの結婚話を聞き、取材を申し込む。
自国の伝統に従った、親の定めた婚約、結婚で、
実際に会う事もないまま、リモートの紹介のみでお互いに結婚を決める。

ゾーイとカズは幼い頃から内心では引かれ合っていたが、
ゾーイが自由恋愛を楽しむ一方で、
カズは自国の風習に従う定めを受け入れていた。
とんとん拍子に結婚の手配が進む中、ゾーイは次第にカズへの未練が再発し、
愛してもいない相手と結婚して幸せになれるのかという疑問をぶつける。
カズはゾーイの身勝手な言い分に反発するが、ゾーイへの思いを捨てきれない。
かたや、従順に結婚の取り決めに従っていた婚約者も、
実は他に恋人がいて、泣く泣く受け入れた結婚だった。

それぞれが自分の気持ちを素直に見つめ、結婚は破談。
ゾーイとカズはお互いの行為を確認し合う。

めでたしめでたし。


ラブコメ映画としては、ありきたりな展開。
それよりも、英国における移民の人々の暮らしや風習についての視点に
テーマの重心があるかと言える。
自国の伝統を重んじる気持ちは、出自への矜持でもある。
出自を全て振り払って、現地の国に染まるのが良いのかどうか。
ゾーイはフラフラと儚い恋愛ばかりを繰り返しては破局を重ね、
真剣に取り組んでいる仕事ではあるが、安定した収入は無く、
ボートハウス暮らしで、実家では母親とぶつかる事もしばしば。
母親はシングルマザーで、ゾーイ同様自由な精神の持ち主。
一方でカズは両親が揃った大家族で、金融関係の仕事に就くエリート。
2人はそれぞれ、英国と伝統的パキスタン家族を象徴している。

短絡的に、自由恋愛が正しいとは言い切れない世界がある。

ゾーイ役は「ダウントンアビー」のリリー・ジェームズ。
とてもキュートで、彼女のラブコメ映画をもっと観たくなる。
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ストーリーの後半から。

ルイーセの捜査が迫っていると気づいたピーダは、
アリス宅に侵入し、マークスを殺害した時の映像のUSBを仕込み、
それを観たアリスがショックを受けて自殺したように見せかける。

ルイーセは使用されたUSBメモリーに付いていたロゴが、
ヴィリアムの会社のものだと気付き、顧客に捜査の焦点を絞る。
近隣に住み、連続殺人事件の時期と合致する顧客を割り出すが、
ピーダの家は妻の名義だった為、ピーダは捜査対象に引っ掛からなかった。

ルイーセは、ピーダとの会話の中で、大学の研究者だった頃の話を耳にし、
被害者の大学教授と同じ専攻だと知り、関連性に気付く。
犯人かもしれないピーダと関係を持っていた事を隠していたのが
カリーナに知られ、またしても立場が危うくなる。

ピーダは離婚が確定的になり、動揺を深め、息子を連れて逃亡を企画する。
息子は父親が深夜の外出等、不審な行動をしていたのに気づいていて怯える。
逃亡しようとした矢先、自宅に警察が押しかけているのを見て逃げ出すが、
間も無く逮捕される。


再見ながら、面白く観れました。
捜査の小さな積み重ね作業による進展が興味深い。
ただ、よくよく見ると、
ルイーセのプロファイリングで容疑者逮捕に辿り着いたのは良いんだけど、
物的証拠があまりにも弱い。
ピーダは知能が高く、証拠となる物やDNAの類を殺害現場に一切残していない。
その他に証拠になりそうな物は全て破棄した。
被害者宅から盗んだ記念品がピーダの納屋の床下から発見されたけど、
それらだって、ピーダが実際に盗んだという証拠は無いので、
いくらでも言い逃れは出来るし、
仮に窃盗容疑が固まったとしても、殺害との関連性を立証出来ない。
全て、プロファイリングによる犯人予想でしかなく、立件が困難だし、
これで起訴したところで、有能な弁護士が付けば無罪の可能性が高い。
困った事だね。

犯人逮捕劇をただ楽しめば良いのだけど、
ネームで担当の編集さんに詰められた記憶が、それを許さない。

脚本家さん達、ツメが甘くならないよう、頑張ってね。

(完了。)

デンマークのミステリードラマのミニシリーズ、3作のうちの第2作目。
以前観た記憶があったけど、再放送を改めて鑑賞。


犯罪心理分析官ルイーセは、亡き母の友人アリスから事件捜査の依頼を受ける。
検察トップのアリスは、5年前息子マークスを殺害され、犯人不明のまま。
脳腫瘍で余命数ヶ月と宣告され、犯人逮捕に執心する。

地元では当時同様の連続殺人と思われる事件が起きていた。
ルイーセは、事件直前にアリスの邸宅に何者かが侵入し、
マークスの物を盗まれていた事から、犯人の特徴を分析する。
警察の捜査責任者カリーナは、ルイーセの分析力を高く評価しており、
捜査チームへの協力を要請。
時を同じくして、同様の殺人事件が発生する。
犯人は証拠となる指紋やDNAの類を一切残さず、被害者を拷問した後、殺害。
過去の被害者についても調査を進めると、
いずれも、何らかの分野で秀でた若者で、
マークス同様、業績の記念のような品物が、殺害直前に盗まれていたと判明する。

地元の名士である開発産業者の息子ヴィリアムが拉致される。
ルイーセは父親に事情聴取しに邸宅を訪れ、監禁場所を割り出すが、
既にヴィリアムは殺害された後だった。
ルイーセとカリーナは、過去の犯行時に何らかのストレスを抱えていた人物や、
ヴィリアムとの不動産トラブルに関連する人物に焦点を当てて特定を進める。

捜査が進まない事に苛立つアリスは、検察を自主退官し、
アリスの邸宅に宿泊していたルイーセの部屋から捜査書類を抜き取り、
当時の犯罪現場の写真等と共に、SNSで情報提供を呼びかける。
捜査書類を無断で暴露されたルイーセは、カリーナの信頼を失いかけ、
アリスとは仲違いして、邸宅を出る。
恋人のデーヴィズが同居や結婚について話し合う為会いに来るが、
互いに将来を見通せないまま、破局。

その頃、ルイーセは偶然出会った男性ピーダと親しくなる。
ピーダは製材所で働いていて、有能で、オーナーから後継を望まれていた。
私生活では、キャリアウーマンの妻が仕事でシンガポールに移住していて、
離婚を突きつけられ、息子と2人暮らし。

アリスのSNSについて、
過去に似たような手口で殺害されかけたという大学教授が名乗り出て来た。

(続く。)


ノーベル物理学賞、ノーベル化学賞、2冠に輝く天才科学者の伝記映画。


ストーリーはもはや説明不要か。

1893年、26歳のポーランド人女性マリア・スクウォドスカは
パリのソルボンヌ大学で学んでいたが、研究への強い信念が災いして、
当時の男性優位主義の教授陣に疎まれ、研究の場を失いかける。
同じく」物理学者のピエール・キュリーと知り合い、研究室を提供され、
共に研究に邁進する中、結婚に至る。

新元素ラジウムとポロニウムを発見。
それらが発する放射線を「放射能」と命名し、科学の発展に寄与。
1903年にノーベル物理学賞受賞が決定したが、
当初はピエールのみが受賞者とされていた。
抗議の末、マリも共同受賞者と認められたが、怒りから授賞式を欠席する。

放射能はキュリー夫妻の健康を徐々に蝕んでいた。
体調不良のピエールは1906年、馬車に轢かれて亡くなる。
失意のマリを支えた助手のポールと不倫関係に陥り、スキャンダル発覚。
ピエールの後任として大学教授の座に就いていたマリの立場は危うくなるが、
1911年にはノーベル化学賞を受賞し、地位を確固たるものにする。

マリの放射能研究はレントゲン検査として、医療にも大きく貢献した。


「ゴーン・ガール」等、強い女性の演技で高く評価されるロザムンド・パイクが、
知的で、(悪く言えば)我の強い天才科学者を演じきった。

映画を観るだけでも、マリの天才が桁外れだと知らされる。
まさしく、「ガラスの天井」を破った。

原作はグラフィックノベルだそうで、原題は「Radioactive(放射能)」。
でも、原作にも映画にも、邦題では「愛」がどうたらって付けられる。
マリ程の偉人でも、女性は「愛」を売り物にしなければならないのか。

日本では未だに女子学生の理数系への関心が低く、成績低下へと繋がっている。

いつになったら自由に、あるがままの羽を伸ばせるのだろう。

こちらもフランスのお料理映画。
女性版。


天才肌のシェフ、カティは
こだわりの強さからオーナーシェフと喧嘩してクビになる。

レストランの仕事を探すが、思うように行かず、
ようやく採用されたのは、移民の少年達の自立支援センター。
住み込みで薄給、当初は調理のみだったが、
センター長ロレンゾの希望もあって、少年達に調理実習を開始する。
カティ自身、施設育ちで辛い境遇を生きて来ただけに、
少年達に仕事の厳しさと重要性を理解してもらおうと奮闘。
主にアフリカ方面から来た少年達は、
18歳までにフランス語を習得し、就学出来なければ、国外退去させられる。
ちょっと荒れた青年もいたが、調理実習希望者は増え、皆真面目に習う。
頑ななタイプのカティ自身も、周囲との協調を学ぶ。

少年達の中に、実は既に18歳を超えていた者もおり、国外退去が下される。
カティとロレンゾは少年達を救う為に何か手立てはないかと模索する。

カティの元の勤め先のオーナーシェフがホストを務める
お料理バトル番組に出演を決意。
最終戦まで勝ち上がると、アシスタントとして少年達を出演させ、
彼らの境遇や働きぶりを知らしめる事で、理解を求めようとする。
番組を観たレストランのオーナー達から、少年達へ仕事の依頼が届く。

多くの少年達が無事仕事を得て定住出来るようになったが、
残念ながら一部の少年達は国外退去となった。


実際の支援活動を行なっている教師カトリーヌ・グロージャンがモデル。
フランスの移民問題の現在を考えさせられる。
映画の中でも、国外退去処分となった少年達がいたように、
夢の扉が開かれないケースも多いのだろう。

全体的には、特に大きな波は無い作品だけど、
シンプルな料理と共に、心が安まる。

「ウィ、シェフ!」という返事は、シェフへの絶対的な服従を表す。
同時に、シェフの側も、部下への責任を負う決意が求められる。
職場における信頼関係の構築が重要。