忍者ブログ
マンガ家Mの日常
ネタバレ注意。

「Fleabag フリーバッグ」のチームによる企画だからか、
オフビートなブラックコメディ感なのだけど、
殺伐とした殺しが続くばかりで、話の方向が見えて来ないのが難点。


エズラは父親に認められたくて必死。
父親に気に入られている妹ケイラが邪魔で、ジュリーに殺害依頼していた。
(ここのところ、よくわかっていない。確かめないと。)
しっかり者のケイラは、エドワードと仲違いしたりしつつも、ガッチリ支える。

アーロンの会社でIT担当だったヤスパーは、アーロンの秘密を握って脅迫した事で、
命を狙われるようになり、助けを求めてエズラ達に取引を持ちかけるが、
ヤスパーが知っていたのは、キーワードに過ぎなかった。

アーロンのパーティーに現れてエズラに接近した美魔女マリーは、
エドワードの実の母親だと名乗って、エドワードを誘拐する。
それは、ジュリーへの復讐だった。
アーロン夫妻(妻は故人)は昔マリーの夫と武器商売をして大きく儲けていたが、
途中で恐れをなし、ダミアンに殺害を依頼。
依頼を受けて実行したのがジュリーだった。
ジュリーはマリー夫妻を殺害したが、マリーは一命を取り留めた。
崩壊する邸宅の中でマリーの息子フロラン(エドワード)を見つけて、
故事になるのは可哀想に思い、連れ帰って息子として育てる。
実のところマリーは息子に愛情を持ってはいなかったが、
ジュリーに全てを奪われたとして、復讐の機会を伺っていた。

ケイラの助力も得て、ジュリーは決死の覚悟でエドワードを救い出す。

エズラは自分を罵倒した父親に愛想を尽かし、毒殺する。


(時間がないので、感想は後日。)

PR

キーリー・ホーズとフレディ・ハイモアW主演の
サスペンスドラマのミニシリーズ全6話。


「伝説の殺し屋」として名を馳せたジュリーは、
息子エドワードとの穏やかなシングルマザー生活を願って引退。
ギリシャの島で、人付き合いも少なく、ひっそりと暮らしていた。
エドワードは何かと不審な点の多い母親に反発して家を出て、ロンドン生活。

ある日、突如ジュリーの元に殺しの依頼が舞い込む。
しかしそれはかつてのボスの名を騙った別人からだと気づき、殺害を中止する。

知人の結婚式の為にエドワードが帰省して、一緒に出席するが、
突然式場に乗り込んで来た戦闘部隊に襲撃され、
必死で逃げ延びたジュリー親子と友人の肉屋リュカの3人以外は皆殺しにされる。
助けを求めて、停泊中の豪華クルーズ船に泳ぎ着くと、
オーナーは大富豪アーロンで、その娘ケイラはエドワードの婚約者だった。
ケイラと兄のエズラも交えて、真実を探る逃避行が始まる。

(続く。)

幾度も映像化された、ジョルジュ・シムノンのベストセラーミステリー小説
「メグレ警視」の現代版ドラマのミニシリーズ全6話(前後編で3作)。

ジャン・ギャバン主演作の印象が強く、重厚なイメージのメグレ警視だったが、
今作では、ワイルド系イケメンのベンジャミン・ウェインラント主演で、
かなり趣が異なる。
現代のパリが舞台となっており、時代に合わせてスマホは必須アイテムだし、
SNS、インフルエンサーをモチーフにした話もある。
そうなると、「メグレ」である必要はあったの?と思わないでもないけれど、
何かそういうミスマッチ感を楽しむ企画なのかな。

製作はフランスではなく英国なので、一般的なミステリーとして観やすい。
反面、パリっぽい雰囲気、エスプリがちょっと足りない。
いっそロンドンでやれば良かったのかもね。
若くてイケメンのメグレで、妻もモデル風の強気の美女。
夫婦の押しの強さにちょっと圧倒されてしまう。

メグレのスタンドプレー的なのが気になるし、ストーリー展開はやや薄くて、
昨今の重厚なミステリードラマに比べて物足りなさを覚えなくもない。
シーズン2の制作も決定しているそうなので、とりあえず今後に注目。


今回、シムノンがフランスではなくベルギー出身だと初めて知った。
何だか、あの灰色の脳細胞の名探偵を想起させられる。
ところが、時代性もあってか、
早くから作家としての才能を発揮した傑物ならではと言うべきか、
随分と波乱万丈な人生を送っている。
特に女性関係は派手で、結婚後も浮気三昧。
女優のジョセフィン・ベイカーとも関係があったとか。
シムノンを主役にした伝記映画、もしくはフィクションのミステリードラマとか、
制作したら面白いのではなかろうか。



映画のストーリーまとめ記事を書いた翌日、感想を書こうと思っていたのだけど、
Facebookの映画のグループで2、3面倒なコメントがついて、
思い出すのが嫌だったので、感想を書くのに集中出来なかった。
まともな批判なら正面から受けるけど、
こちらの投稿の意図も、映画の内容も把握出来ていないと
一見してわかるような批判は、ただただ邪魔で鬱陶しい。
映画の内容もテーマも、まるでわかっていないじゃないかと、
はっきり説明して晒してやろうかとも思ったけど、そこまではね。


借金苦でイライラが募り、粗暴さを見せるタクシー運転手のシャルルが、
老女マドレーヌの壮絶な半生を聞く事で、人生の奥深さに目覚め、
本来の優しさを取り戻す。
パリの中心から離れた場所にある介護施設に入所したら、気軽に戻れない。
その前に、思い出の場所を巡って、目に焼き付けたい。
ありがちな感傷なのだけど、徐々にマドレーヌの過酷な人生が紐解かれて行く。

16歳のはやる恋で妊娠。
お相手の米兵はサッサと行方をくらます。
意図的に逃げた訳ではないのだけど、帰還前のただの火遊びだった。
20歳そこそこで結婚した相手は、生活の貧しさからDVを繰り返す。

若くて、男を見る目がなかったと言えばそれまでなんだけど、
問題はその後で、
裁判で、夫からの虐待は軽く扱われ、マドレーヌの行為ばかりが非難された。
陪審員は全員中年男性だし、自由なパリでさえ、男尊女卑の時代だった。
「50年代はそういう時代だった。」と語る。

映画を観た人で、主に男性は、
シャルルの成長譚として捉えようとする傾向にあるけれど、
実際は、フェミニズムの物語。
タクシーで遠回りをしてもらう為に、マドレーヌは事情を説明していったのだけど、
心の奥底では、殆ど会えないまま亡くなった息子とシャルルを重ね合わせ、
自分の人生を伝えたかったのか。
個人的には、マドレーヌがフェミニズム運動のアイコンとなって行く過程を
もっと知りたかったけれど、
それを描くと、別の映画になっちゃうかな。

借金苦のシャルルと、
自宅を引き払って介護施設に入所するマドレーヌという設定から、
マドレーヌがシャルルに遺産を渡すであろう事は予測がつく。
ストーリー展開に目新しさは感じられないけれど、
シャルルの妻もしっかり者の素敵な女性で、夫婦仲の良さが見え、
シャルルの本来の心根の優しさが良くわかる。
終盤は爽やかな印象で幕を閉じた。

季節は、少し肌寒さを感じさせる秋の終わり頃なのかな。
またパリに行きたくなった。


山田洋次監督が木村拓哉主演で「TOKYOタクシー」としてリメイク。
何故、キムタクのようなイケメンを主演にしたのか?と思われるのだけど、
映画のグループで、感想を丁寧に書いておられる方もいて、
大元の設定はフランス版と同じだけど、終盤に明かされるテーマは異なるらしく、
キムタクならではの意義があるらしい。
そりゃそうだよね、山田洋次監督が、迂闊な配役をする筈がない。




ネタバレ注意。

木村拓哉主演の「TOKYOタクシー」の元ネタだそうで、改めて注目されている。
Facebookの映画のグループでストーリーが出回って目に入る前に
鑑賞しなくてはと急いだ。


パリのタクシー運転手シャルルは看護師の妻と娘の3人暮らし。
借金を抱えて超過労働もやむなしで、交通違反も重なり、免停寸前の苦境。
配車係から稼げるからと、遠方の仕事を紹介され、
92歳の老女マドレーヌを介護施設に送り届ける事になる。

マドレーヌは郊外の自宅で一人暮らししていたが、階段から落ちるなど、
身体を痛めて、一人暮らしは無理だと判断され、嫌々介護施設に入所となった。
途中、初恋の男性と出会った、思い出のクラブを見たいと言われ、
シャルルは遠回りを承諾すると、
マドレーヌは当時の出来事を語り始める。

1944年、パリを解放したアメリカ兵の1人と恋に落ち、妊娠。
ところが、彼は任務が終わると本国に帰還し、連絡が途絶えた。
出産後、数年経ってやっと連絡が取れると、手紙で妻子がいたと打ち明けられる。
母親の助けを借りながら、働き、子育てする中、溶接工のレイと知り合い、結婚。
付き合い当初は優しかったレイだったが、結婚するとイライラを募らせ、DV三昧。
マドレーヌは日々殴られるのに耐えていたが、
レイが息子のマチューまで殴ったのを見て、復讐を決意。
睡眠薬を盛り、バーナーで下半身を焼く。
事件は大々的に報道され、支援者も集まったが、裁判で有罪となり25年の禁固刑。
模範囚として13年で出所するが、帰宅すると、
マチューから犯罪者の息子の苦しみと恨みを告げられる。
その上、マチューは報道カメラマンとしてベトナムに行き、数ヶ月後死亡。

シャルルはマドレーヌの人生に心を寄せ、望まれるままに方々を回る。
深夜、介護施設の到着し、面会を約束して別れる。

シャルルの妻がマドレーヌについてネットで調べると、
マドレーヌはフェミニズム運動のアイコンとして活躍した女性だったとわかる。
タクシー乗車から2週間後、妻と娘を連れて面会に行くと、
前日心臓発作で亡くなってと告げられ、シャルルは悲しみに暮れる。
墓参りに行くと、公証人からマドレーヌの手紙を渡される。
感謝の言葉と共に、自宅の売却益101万ユーロの小切手が同封されていた。


(感想は後日。)