忍者ブログ
マンガ家Mの日常
原作の「ハロウィーン・パーティ」を読んではいないのだけど、
Wikiによると、今作は設定も展開も、かなり大幅に変更されているらしい。
原作のファンがどう思うかもあるけど、
変更した部分に込められたブラナーの思いを読み取るのが鍵かもしれない。

娘を溺愛した母親の悲劇。
毒性のある植物。
それらの要素だけでは、2時間弱の映画にするには、規模としてやや物足りない。
それよりも、戦争の犠牲になった幼い子供達や、PTSDに陥った医師、
第2次世界大戦の影を表現したかったのだろう。

また、「ハロウィーン・パーティ」という、あまりメジャーではない作品で、
且つ、隠遁状態だったポアロが探偵業を再開するというエンディングをもって、
この先の映画のシリーズの展開を期待させる「繋ぎ」としての役割もあった。

ポアロにしてもホームズにしても、或いは無数の海外ミステリードラマにしても、
お茶の間用にコメディタッチで描かれるものが多い。
事件が解決して、安心をもたらす効果がある。
とは言え、やはり殺人事件が起こる背景には重苦しい事情が存在するもので、
コメディとして笑い飛ばして終わるわけにもいかない。
そうしたところに、ブラナーは一石を投じたかったのかもしれない。

次回作にはどの原作を選ぶのかな。

(完了。)
PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック