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マンガ家Mの日常
萩尾望都先生、旭日中綬章受勲のお祝いにお花を送ったところ、
今朝、返礼品が届きました。

お祝いは受ける側も大変。
方々にお返しをしなければならない。
萩尾先生の所はベテランのマネージャーさんがおられるから安心。

bonbonnière(キャンディ入れ)
慶事の返礼品として使われる。
包装を開いたら、菊の御紋の入った箱が現れて、中には有田焼のbonbonnière。
可愛らしい金平糖が入っていた。

金平糖の賞味期限は1年間くらいのようだけど、これは手を付けられない。
包装し直して食器棚に収納し、このまま家宝にします。


小学生の時に萩尾先生の作品に魅了され、今に至る。
ネットも何も無い時代では、情報に疎く、
商業誌のマンガ家さんは未知の世界の憧れだった。
萩尾先生は作品の神秘性もあって、まさしく雲上人。
それは今もほぼ変わりないのだけど、
だから余計に、こうしてお花を贈る嬉しさに歓喜する。
(大量にお花が届いて、後片付けも大変だと思うけど、それにはとりあえず目をつぶる。)
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ネットニュースから。

アニメ化の企画も進んでいた人気作のコミックスが、
原稿修正(2ページ分)がなされる前に、作者の了解が無いまま出版され、
作者がTwitterで抗議と読者への説明を出した。
初版はそのまま発売されるしかなく、2刷以降は修正版となるが、
初版を購入した場合、2刷との交換はしてもらえない。
作者としては、初版が読者に行き渡る事には懸念があるが、
初版が売り切れない事には2刷も出してもらえないので、二律背反に陥っている。

何故こうなったのか?
おそらく、アニメ化目前で、話題に乗せる為に
編集部がコミックス出版を急いだのだろう。

デジタル化以前は、コミックス化の前に一度原稿を全部返却してもらい、
出来る限りの加筆修正をしていた。
連載時に、締め切り前のドタバタで、細かなミスがあったり、
手が行き届いていない箇所があったり、或いは、何らかの誤認があったり。
そうしたあらゆるミスを修正する。
また、加筆はコミックスの特別感を上げるのにも有効と見られていた。

しかし、デジタル化が進んだ事により、雑誌掲載時にデジタル化されるので、
その後の修正には再度のデジタル化作業が必要となるので、
加筆修正が望まれなくなってしまった。

今回の件では、作者が希望する修正は2ページだそうで、
大体、2、3ページ分は編集部も了解してくれるので、
通常の範囲内の修正の筈だった。

それでも、
以前、編集者から
「雑誌掲載時に完全な原稿であるべき。」とも言われた事がある。
まあね、そりゃ正論なんだろうけど。

お陰で、ハーレクインのコミックス版での初稿出版では、
最後の修正作業に神経尖らせて、どうしてもそこで時間を食ってしまい、
締め切りに遅れるという、面倒な結果になってしまっていた。

雑誌は若干印刷が荒いから、少しのミスは目立たないけど、
コミックスはもっと印刷がハッキリしてるし、
読み捨ての雑誌と違って、長く読者の手元に残る物だから、
雑誌版では締め切りに合わせて原稿を出し、
コミックス版で加筆修正するというのが、自然な流れだったのだけど。

マンガ家がクライアントである出版社を公の場で批判すれば、
普通は仕事を干されるもんだけど、
このところ、世間が少しずつマンガ家の味方になってきているような感じがする。
それも、それぞれがこうして厳しい状況を吐露出来るようになったからだろう。


有名医師の似顔絵を、悪意あるネタにしてマンガに描いた件。

マンガ家さんの年齢から見ると、
そういう事をして良いかどうか、判断出来るキャリアの筈だけど、
よく考えずに描いてしまった。

それも問題なんだけど。

商業ベースのマンガの場合、プロット、ネーム、下描きの各段階で
担当編集者のチェックが入る。
そして、最終的に仕上がった原稿を編集長がチェックする。
それが本来の仕事の進行。

ところが、今回の件では、それが機能していなかった。

何故か?

デジタル版だから、チェックが甘くなっていたのか?

どういう流れで当人に届いたのか?
申し訳ないけど、デジタル版で、それ程読まれているとも思えない、マイナーな部類。
ご高齢で多忙な有名医師が、そのデジタル雑誌を定期購読しているとも思えないので、
おそらく、読者から当人へ、Twitterとかからチクリが入ったのだろう。
それはそれで、何だかすごいけど。

今回、医師の側が、謝罪と描き直しさえしてもらえればそれで良いとして、
マンガ家もすぐにそのように対応したので、事なきを得たが、
裁判等の深刻な状況になってもおかしく無かった。
デジタル版だからと油断して、編集者のチェックが甘くなると、
今後もこうした事は起きるだろう。




ふらふらとネットニュースを見てたら…。

美容整形手術で有名な医師が、
どこかのマンガで、不名誉なネタ(本人とは無関係)で似顔絵を使われ、
マンガ家に対して謝罪と描き直しを求めた、とあった。

「描き直し」って、
デジタル版なら可能なわけね。

当のマンガ家さん、
もしかしたら、遥か昔、ウチに少しの間アシスタントに来てくれていた人かも?

ありゃま〜、
こんな事で名前が世に出るとは。

とは言え、
まだマンガの仕事を続けていたのね。
それが分かったのは良かった。

秋の叙勲。
昨日の文化の日に発表された。

萩尾望都先生、旭日中綬章受賞おめでとうございます。

以前の紫綬褒章で、大きな賞の取り納めかと思いきや、
前回のアイズナー賞もあり、
そして今回の旭日中綬章。


おめでたい事を共有する喜びと共に、お祝いのお花代がかさむ。

新聞で見ると、勲章にも数段階あって、
一つ下の瑞宝中綬章には大学の名誉教授がズラリと並んでいる。
一番上は旭日大綬章で、瑞宝大綬章、旭日重光章、瑞鳳重光章と続き、
その次が旭日中綬章となっている。

旭日章が民間人、瑞宝章が公務員という区分けなのね。

まだ2つ上があるという事か。