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マンガ家Mの日常
何年も前からデジタル背景を活用しているマンガ家さんはおられて、
既に3Dでの作画も行われていた。
背景を3Dにして、人物との正確なパースを構成する。
アニメーション映画の世界のよう。

人物に合わせた正確なパースを描くのはやはり難しい。
画面によっては、先に背景を描いて、そこに人物を当てはめる場合もあるけど、
何となくしっくり来なかったりする。
そういう悩みが3Dで解決されるのは有り難い。
まぁ、いくらか機械的な画面になってしまうきらいはあるけど。

だけども、ここでもやはり大きな問題がある。

3Dを製作する手間暇。

例えば、アメリカのシットコムのように、
同じ場所で延々と連載が続けられるんなら、手間暇をかけても
ちゃんとコスト回収出来るけど、
少女誌、女性誌の場合、長期連載は稀で、何なら読み切り短編の方が主流。
40ページの読み切り作品の為にかけられるコストは大きくはないし、
同じ場面でずっと話が展開されるわけではないので、
背景を使い回しする事もない。
1場面1場面で、どんどん背景が消化されて行く。
そうなると、サクッと手描きした方が遥かに早い。

で、結局、デジタル化の恩恵は限られてしまう。

(続く。)

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