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マンガ家Mの日常
深夜、番組を見終わりました。

いやぁ〜、客観的に見てると、
どうしてこんなのに騙されちゃうのかなぁって思うんだけど、
何だか、洗脳されちゃうみたいな感じなのね。

番組は丁寧な作りだった。


少女マンガの黎明期にデビューして、
すぐさま「りぼん」で「ビバ!バレーボール」が大ヒット。
「アタックNo.1」や「サインはV」に先行しており、
少女マンガにおけるスポ根ものの最初のヒットと言える記念碑的な作品。

でも、「りぼん」での人気は長くは続かなかった。

30歳で結婚して、1男2女に恵まれるも、夫のDVに悩まされ、離婚。
3人の子供を抱えてガムシャラに働いた。
丁度その頃レディースコミックの大ブームが始まり、レディコミにシフトチェンジ。

「りぼん」連載当時の華やかさは影を潜め、陰鬱な作風になり、
稚拙に見える絵柄もあって、同業者である女性マンガ家からの評価は低かった。
でも、パワーで押し切り、徹底したエログロさは多くの読者の支持を得て、
レディコミのトップランナーの一角を担う。

おそらくその時、少し金銭感覚がズレてしまった面もあるんではなかろうか。
描けば描いただけ売れる。
当時レディコミは少女マンガより原稿料が高かった。
それは...、
少女マンガの理想を脇に追いやり、売れるレディコミを描くという、
ある意味、覚悟に沿った原稿料。

出せば売れるレディコミバブルの時代は、編集部も粗製乱造に拍車がかかった。
しかし、ブームが落ち着けば淘汰が始まる。
井出先生がその後も長く続けられたのは、
ご自身の結婚体験等から、読者目線に近く、ニーズに応える力量があったから。

この時期の働けば稼げるという自負が、詐欺犯への出費に繋がったように思える。

(続く。)


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