忍者ブログ
マンガ家Mの日常
ハイチ系アメリカ人の父親と日本人の母親との間に生まれて、
3歳からずっとアメリカで生活している。
日本語は聞き取りは出来るものの、話すのは片言。
容姿は、日本人の目から見れば、ハイチの要素が強い。

大坂なおみが日本人選手として見られないと感じる人がいても無理は無い。

とは言え、法律上日本の国籍が認められている現在、
明らかに日本人として成立している。

アメリカでの国籍法に従って、現在は二重国籍で、
22歳になったら、日米いずれかの国籍を選択しなければならない。
ちなみに姉のマリさんは日本の国籍を選択している。
日本に帰国した際の様々な手続きを考えての事らしい。

今20歳なので、22歳になる2年後って、かなり微妙な時期。
ちょうど東京五輪があるので、日本人選手として出場するのかどうか。

今後10数年間、テニスのトッププロとして活躍が約束されている。
そうなると、
プロとしてどうあるのが有利かを考慮しての国籍選択にならざるを得ない。

生活の基盤がアメリカにあり、トーナメントが欧米主体である以上、
アメリカで暮らすのが都合が良いのは間違いない。

しかしながら、プロ選手としてはスポンサー契約が何よりも重要。
勿論アメリカで既に多くの一流企業が名乗りを挙げているだろう。
アメリカのスポーツのマーケットは大きい。
でも、アメリカ国内の他の人気選手と競合するよりは、
日本女子のトップで、唯一のグランドスラマーとして注目される方が、
長期間安定したサポートを受けられる。
現在も多くの日本企業とスポンサー契約している事から、
日本に比重を傾けた選択が継続されるのは間違いない。
そして、そこには、「日本人選手」の肩書きが重要。

国籍の選択は本人の自由意志だけど、
プロとしての活動を考えれば、日本で決まり。
PR

この後、大坂の東レパンパシフィック緒戦がスタート。

全米オープンの熱戦の後、インタビュー攻勢で多忙を極めていた。
十分な休養が取れていないかもしれないけれど、
20歳という若さで乗り切れるだろう。

東レでは勿論優勝が期待されるけれど、
トップランクの選手も参加している大会なので、そう簡単ではない。
全米女王に輝いた今、上位選手は大坂を狙って対策を研究してくる。
実力で跳ね返してほしい。

日本にもサーシャコーチが帯同している。
コーチ一人が優勝の要因では無いけれど、影響は大きい。
大坂との相性が良かったんだろう。
運動能力、体格等、高いポテンシャルを備え、大物キラーでありながら、
気持ちが付いて来ずに緒戦で格下相手に敗退する事もしばしばあった。
全米オープンの試合後のインタビューで、
常に「我慢」と「走った」を勝因として挙げていた。
大坂のメンタルを支えたのがサーシャコーチの人柄だった。

イケメンかどうかの基準は個人の好みによるけれど、
サーシャコーチは女性に優しそうな雰囲気を携えている。
あくまでも適切な範囲でだけど、女子選手とコーチは恋愛関係に類推される。
サーシャコーチが側にいてくれる事で、大坂は前向きなメンタルを保持出来る。

少し前から報道されている女子体操の宮川選手と速見コーチも、同様だろう。
幼い頃からマンツーマンで指導する中で、
宮川にとってはある種憧れのお兄さん的存在だったのだろう。
信頼度の強さを、ある人は「宗教のようだ」と批判したけれど、
危険を伴う練習においては、全身を任せられるくらいの信頼関係が必要。

フィギュアでは、かつての安藤美姫とモロゾフコーチの例がある。
安藤もモロゾフコーチとの関係が良好だった期間が一番成績が良かった。
ただし安藤は歯止めが効かず、恋愛関係に陥って、結局は
選手とコーチ、恋人、両方の関係が破綻してしまった。
二兎を追う者は一兎をも得ず。

大坂なおみ、東レパンパシフィック出場で日本凱旋帰国。

全米オープン決勝での、セレナ・ウィリアムズの暴言問題、
大坂に対してはマスコミからの質問は手加減されているようだけど、
海外では厳しい意見交換がなされている。

日本とアメリカのファン、人種の違い等でも、多少意見は分かれるかもしれない。
でも、概ね方向はまとまりつつあるのではなかろうか。

最初の警告はコーチングに対して。
セレナは否定しているが、試合後コーチはコーチングを認めた。
試合中の映像を見ると(試合後に報道された映像が正しければ)、
セレナがコーチの方に目線を送った時に、コーチが両手を動かしている。
このコーチの行為がコーチング違反を取られた。
これはセレナがどう弁解しようと、仕方のない事ではなかろうか。

その後、ラケットを破壊して2度目の警告で1ポイントを失い、
その事によって逆上し、執拗な抗議をして
チェアアンパイアに面と向かって暴言を吐き、3度目の警告で1ゲームを失った。

セレナの要望に沿って大会レフェリーが来て、セレナの抗議を聞いていた。
その間、試合は中断された。

チェアアンパイアはあくまでもルール通り、冷静にジャッジしたに過ぎない。

セレナの言い分としては、まず、コーチングを否定、
後の暴言については、
男子なら許されていただろうから、自分も許されて然るべきだ、というもの。

そんな理屈があるだろうか。

私自身が年間を通してTVで見る試合数は限られているけれど、
それでも、長い年月見て来た中で、
男子の試合でも、これほど激しい抗議のシーンは滅多に無い。
セレナのチェアアンパイアに対する抗議と暴言は、
野球やサッカーでは退場処分になるレベルに見えた。
(チーム競技と個人競技とでは対処が異なって来るだろうけど。)

暴言に対する警告で、どうしていきなり性差別発言に繋がるのか。
現実的にスポーツの大会において、何らかの性差別は存在すると思われる。
しかし、あの場でそれを持ち出すべきでは無いと思う。

セレナにとっては記録がかかった記念的な大会で、
大坂に1セット先取され、2セット目もリードされ敗色濃厚で焦っていた。
それで、警告に対しての言い訳が次々飛び出て来た。
テニス界に永きに渡って君臨する女王として、36歳の大人として、
あまりにも見苦しい態度。

性差別が持ち出された時、
もし相手選手が白人だったら、人種差別を訴えていたのではなかろうかと思えて、
勝つ為なら、あらゆるカードを使うのかと、とても嫌な気分になった。

大会後、選手側から上がって来た意見としては、
チェアアンパイアは試合をスムーズに進行させる為に、
選手を落ち着かせるように対応すべきとの事。
TVではチェアアンパイアの音声が聞き取れないので、
あの場でどういう会話がなされていたかが分からない。
ただ、チェアアンパイアは冷静だったように見える。
それ以上、どうすべきだったと言うのだろうか。
ルール以上にセレナに気遣いを示せば、それこそ不公平ではないか。
有力選手に対しての気遣いで問題になったケースは過去に多くある。

レフェリーが引き上げて試合再開となった直後のセレナのサービスでは、
比較的楽な展開でセレナがゲームを取った。
これは、セレナの抗議に対して、大坂が遠慮がちにならざるを得ない、
心理的圧迫が働いている。
実際、相手選手を威嚇する為に大声で怒鳴る選手もいる。

この試合におけるセレナは卑怯だった。

優勝セレモニーにおいても、壇上で両手を腰に当てた頑なな態度で臨み、
会場を険悪なムードにした。
セレモニーを自分が主役の抗議の場にしてしまった。
相手選手に対しての敬意が無い。
ブーイングが響く中で、場を収めるべく、ようやく態度を和らげたが、
スピーチも自己中心的なものであったし、
すぐには感情を整理しきれないので、謝罪の言葉が一言も無かった。
会場のブーイングは、セレナに対するものだと思っていたが、
アメリカの大会でアメリカ人の観客が大半を占める中、殆どがセレナの擁護者で、
ブーイングはチェアアンパイアと、一部大坂に対してだとされるようで、
アメリカの観客の身勝手さにも失望した。
それこそ、半分日本の血を引く大坂に対する人種差別に相当する。


あれ程の酷い現場で、冷静にプレーを続けて勝ち切った、
大坂なおみのメンタルが賞賛に値する。



驚異の決勝戦勝利から一夜明けて、
大坂なおみはインタビューに引っ張りだこで、休む暇も無い。
チャンピオンの洗礼。

2、3年前の映像では、試合中に上手くいかない事があると、
駄々っ子のように、度々ラケットをコート上に投げ捨てていた。
それが、サーシャがコーチに就いてからの1年足らずで大きく成長し、
スピードとパワーのテニスに我慢と集中を身に付けて、鬼に金棒状態。

先程TVの特番を見たら、
往年の名プレイヤー沢松奈生子が目を輝かせて大坂について語っていた。

錦織がトップに躍り出た時の松岡修造のように、
引退した名プレイヤー達は、後進の活躍を見て悔しがるのでは無く、
自分の分身のように感じて喜んでいる。

日本テニス界は長らく不遇の時代が続いていた。
その中で、松岡であったり、伊達、沢松、杉山といった選手達が戦って、
一つ一つ石を積むように、礎を築いて来た。

彼等の石の上に、錦織や大坂といった石が乗った時、
苦難を乗り越えて彼等がやって来た事が本物になったのだ。

錦織や大坂の上にも、またいつか石が積まれる。

大坂なおみ選手、全米オープン優勝!!!
日本人シングルス初のグランドスラム優勝の快挙!!!

第2セット、調子の上がらないセレナが、コーチングでのウォーニングを取られ、
その後のプレーのストレスからラケットを破壊し、
2度目のウォーニングで1ポイント失う。
チェアアンパイアへの執拗な抗議と暴言で、
ついには1ゲームのペナルティを課され、
激昂して、レフェリーを呼び出して更に猛抗議。
会場が異様な空気に包まれ、ブーイングが鳴り響く中、
それでも冷静さを失わなかった大坂なおみが、見事 6-2 6-4ストレートで勝利。

セレモニーでも頑なな態度のセレナに、観客から再びブーイング。
泣き出してしまった大坂なおみをセレナが受け止めて、やっと再開。
でも、お互いスピーチが言葉少なく、
元からシャイな大坂なおみは、初のグランドスラム優勝の快挙にも関わらず、
喜びを爆発させる事が出来ませんでした。

セレナはコーチングを疑われて、チェアアンパイアに謝罪を要求していたけど、
大坂なおみ、観客、大会関係者全てに謝罪すべきはセレナの方。
セレモニーでは一言の謝罪も聞かれなかった。

明確な意図があってのコーチングではなく、
セレナにもそのつもりは無かったというのは真実でしょう。
おそらく、コーチが思わず動作をしてしまった、という感じ。
でも、それもルール違反のうちなので、
ウォーニングを取られても言い訳にならない。
ましてや、ラケットをコートに叩きつけて破壊したのはセレナ自身。
それさえやらなければ、ポイントを失う事も無かった。
絶対女王の見苦しい姿は残念でした。

大坂なおみはランキング7位にジャンプアップ。
今後もグランドスラムで多くの優勝が期待されます!

iPhoneから送信