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マンガ家Mの日常
マンション老朽化、その前に、
修繕の一環として、専有部の排水管の取り替えを行う予定。
希望者のみだけど、管理会社が一括して工事を請け負うので、少しはお値引きされる。
…筈なんだけど、結構な費用がかかる。

でも、後々を考えると、そろそろやっておいた方が良い、と言うか、安心。

午前中、管理会社の修繕担当者が簡単な調査に来た。
他人を室内に入れるのは、相変わらず神経すり減る。
まぁ、散らかしていて、他人に見せられるような状態じゃないからね。
片付けが一向に進まないのは何故?

基本、他の部屋と同じ間取りで、排水管の構造も同じ筈だから、確認は簡単に終わった。
特段大きな工事ではない。
でも、リフォームプランを加えると、そうもいかなくなる。

色々シンドイ。
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昨日はブログを書きそびれました。

映画の感想の取りまとめがまだあるのだけど、
書くとなるとそれなりに時間を要するので、時間も気力も必要。
すぐにとはいかない。

日常的に毎日何か特筆するような事件が起きるわけでもない。

日々、思う事はあるけれど、怒りを持続させて、論理的に文章として構成するのも、
やはり時間と気力が必要になる。

マリオン・コティヤール主演の家族ドラマ映画。
コメディのような紹介だったので観たら、結構重い話だった。


舞台女優として成功している姉アリス。
詩人の弟ルイは、数年前に子供を亡くして、山間部で妻と隠遁生活。
次男フィデルはゲイのパートナーがいる。
家族は長らく疎遠になっていたが、
両親が自動車事故に巻き込まれて重体になり、面会の為に姉弟が集まった。
しかし、アリスとルイは面会時間をずらす等して、極力会わないようにしている。
女優として早くから成功を掴んだアリスは、
詩人としてなかなか芽が出ないルイを応援していたが、
ルイがアリスに関する本を出版して成功した辺りから不仲になる。

父アベルは子供達に厳しい態度を取って来たが、浮気で家族を苦しめてもいたが、
重症の妻マリー=ルイーズを心配して、側にいたいと切望する。
願い虚しく、妻は死去。
葬儀にはアリスもルイも出席せざるを得ない。
和解の言葉が交わされる。


明確にされている訳でもないけど、
おそらく、アリスとルイは近親相姦の状態にあった。
酒に酔ったルイが全裸でアリスのベッドに入るシーンからも想像される。
ルイがアリスに関して著述した本の内容が、これまた明かされていないけれど、
おそらく、そこで亀裂が生じた。
諸々、想像するしかないのだけど、
例えば、近親相姦に至った原因としては、家庭内での父親の傲慢な態度に対して、
姉弟で支え合っていた状況からかもしれない。
次男フィデルの存在感は最後まで薄い。

アリスは結婚しているけれど、子供はいない。
舞台終演後に現れた熱心なファンの若い女性に、やたら肩入れしたりする。
でも、取り立てて進展は無い。

アリスとルイが不仲な理由が示されないまま話が進み、
もしかしてと思ってると、終盤になって、やはり近親相姦の様子が伺えるのが重い。

いや、まぁ、自分にも3歳下の弟がいるんで、
近親相姦は「うへっ」となっちゃうなぁ。

ネットで他の人の解説を読んでみたいのだけど、
アルゴリズムが変わったせいか、DVD販売ばかりが出て来て、
解説を探し難くなった。

自分の家族を思い出してしまうので、家族ドラマは息苦しい。





「ジョニーは戦場へ行った」「ローマの休日」等々、
数々の名作の脚本家として映画史に名を残すダルトン・トランボの伝記映画。


脚本家として活躍するトランボは、
自ら執筆した小説「ジョニーは戦場へ行った」等で反戦思想を示しており、
戦後の赤狩りで裁判にかけられ、服役を余儀無くされた。
釈放後もブラックリスト入りは継続され、映画の仕事を失う。
多くの脚本家仲間とともに、偽名を使うなどして脚本を執筆。
友人イアン・マクラレン・ハンター名義にした「ローマの休日」が大ヒット。
アカデミー賞に輝くが、トランボもハンターも授章式は欠席した。
質の高い脚本を書く一方で、自らと脚本家仲間の窮状を打開すべく、
皆でB級映画の脚本も多産する。

仕事に没頭するトランボは疲労の為にアンフェタミンを服用。
次第に家庭を顧みなくなるが、
賢夫人の妻クレオがトランボと家族を献身的に支える。

ハリウッドで権力を持つ反共のコラムニストのヘッダが、
トランボを排除しようとするが、
徐々にトランボの名声が広まり、
名優カーク・ダグラスや巨匠オットー・プレミンジャーらが脚本を依頼し、
ケネディ大統領までもがトランボの作品を称賛するようになった事から、
トランボは名誉を回復する。


映画マニアのハートを沸き立たせる作品。
当時の映画人達が実名で登場するのも興味深い。
戦後のハリウッドの赤狩りの無常さと共に、
トランボの才能の豊かさが伝わる。
ロマンチック映画の最高峰「ローマの休日」を、あの髭おじさんが創作したなんて。
でも、トランボが最初につけたタイトルは「王女と無骨者」で、
名前貸しを頼まれたマクレランが「ローマの休日」を提案したらしい。
「ローマの休日」は。やっぱり「ローマの休日」じゃなくちゃね。

信念を貫いたトランボや、陰ながら協力した友人達、
トランボに信頼を寄せたカーク・ダグラスらは名を上げたけど、
仕事を得る為にトランボを裏切らざるを得なくなった俳優ロビンソンは、
今作の公開で、再び辛い立場に置かれてしまうような。
当初、トランボ達の裁判の資金援助で有名絵画を売却までして協力しながら、
仕事を干されて、どうにもならず、寝返った。
やがて買い戻された絵画をトランボが見て、
ロビンソンに軽蔑の眼差しを向けるのが、見ていてちょっと辛い。
「脚本家は偽名で仕事が出来るけど、俳優は顔が商売道具だから。」と言う
ロビンソンの言い分にも一理ある。

トランボを演じたブライアン・クランストンの名演が光る。
アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。
そのトランボを光らせたのは、強烈な悪役ヘッダを演じたヘレン・ミレン。
ヘッダがコラムニストとして権勢を振るった背景には、
大物プロデューサーにレイプされた過去があり、
告発を恐れる彼らは、ヘッダを優遇せざるを得ない状況にあった。
近年のMeToo運動を想起させる。

何はさておき、
改めてトランボの天才を世に知らしめる。
原作、監督も務めた普及の反戦映画「ジョニーは戦場へ行った」や、
「ローマの休日」のような王道ロマコメ作品から、
史劇「スパルタカス」、アクション「栄光への脱出」、
更には「パピヨン」まで、
幅広いジャンルで歴史的名作を物したのは驚嘆に値する。


NHKドキュメンタリー「ジャニー喜多川 “アイドル帝国”の実像」

番組を観た。


当然ながら、加害者が悪い。

でも、番組を見進めるにつれ、
メディアの卑怯さに気持ち悪くなる。
自分達の利益を優先させて、犯罪から目を背けた。
被害者の人生よりも、自分達の儲けが大事。

被害者(故人)の姉という人が、電話で事務所に謝罪について詰め寄っていたけど、
この人自身、それまで弟の告発本を嫌がって読もうともしていなかった。
一番身近な家族に裏切られた弟は、どれだけ辛かっただろうか。
この姉は、メディアの人達とどれだけ違うというのだろうか。
(思い出した。
 冤罪で死刑判決を受けて服役していた袴田さんの姉。
 彼女は弟の無実をひたすら信じて、活動し続けた。)

そして、NHKの卑怯さも浮き彫りになった。
加害を黙認していた事は認めたものの、
その証言を、NHKを退職して現在スタエンの顧問になっている人物に求めた。
今、内部にいる人達を出せよ。
外部の人間に責任追及して、NHK自身は他人事のように振る舞って、
反省していない様子が露骨。

ふと思った。
これって、かつて戦争に突入していった構図と同じ。
頂点にいる犯罪責任者が確かに悪いのだけど、
その他大勢が日和った事で、助長されていった。

怖い。

果たして、自分はどこまで対抗出来るだろうか。

…人として。

人として、どう生きるべきか。

人として、どう死ぬべきか。