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マンガ家Mの日常
物議を醸し続けてきたマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画。
原題は「Where To Invade Next」なので、
ちょっと恐ろしげな邦題ではあるけど、的は外れていない。


国防総省がムーア監督に戦略を相談。
ムーア監督は欧州各地を回って侵略計画を進める、という設定。

欧州では、人々が豊かな暮らしを満喫している。
無理な働き方をせず、ゆっくりと休暇を楽しむ。
学校は無償で、詰め込み教育はしない。
給食もちゃんと調理された物が提供されている。
むやみに犯罪者を作り出すような麻薬取り締まりは行わず、
刑務所では穏やかな生活が送れる。
女性の社会進出が国家を支えている。等々。

そして、欧州で実行され、実りをもたらしている政策は、
どれもかつてアメリカで推奨された筈の政策だった事に気付かされる。
アメリカは人を人として扱わない状態に陥っている。


作品全体のトーンは穏やかで、ゆったりと楽しく見られる。
各国、各地によって事情はまちまちだろうから、
欧州全域がこの通り豊かな暮らしぶりだとは思わないけど、
お金や権力に固執しなければ、国全体が豊かな心で平和な生活を享受出来る。
その、分かりきった事がアメリカでは忘れ去られている。

日本でも、労働環境が問題視されている昨今。
欧州的なゆったりした心を取り戻す必要があるだろう。

でもね、
残念ながら、日本のリーダーシップには期待出来ない。
権力上部にいる既得権益層が権力を手放す勇気を持たない限り、
社会は変わっていかない。

何かを得るには、何かを手放さなければならない。




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