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マンガ家Mの日常
話題のオランダのコメディ映画。


やんごとなき大貴族ファン・ザイレン家に生まれたヤーコブは、
子供時代に遭遇した父親の死のショックで、感情を失っていた。
母親が他界したのを機に、莫大な財産を整理して、自らも死を選ぶ。

自殺しようと出向いた断崖で、
車椅子の老人が付き添いの男に投げ落とされたらしい様子を目撃。
その場に落ちていたマッチ箱には、ある葬儀店の広告が印刷されていた。

翌日その葬儀店に向かい、社長と面会する。
裏の仕事として、死を望む人にあの世への「旅立ち」をサポートしていた。
ヤーコブは早速申し込む。
いつ、どのような形で実行されるかは顧客には知らされない。
葬儀店の別室で棺を選んでいると、
同様に「旅立ち」を申し込んだ女性アンネと出会う。

顧客同士が連絡を取り合うのは禁止されていたが、
偶然の出会いもあり、お互いに惹かれ合うようになる。
ヤーコブは次第に感情が解放され、アンネとの将来に希望を抱き、
「旅立ち」の延期、解約を申し出るが、
厳密なシステムを守る必要性から、解約不可の返答。
その直後、葬儀店の従業員でもある社長の4人の息子達から命を狙われる。

アンネの正体は葬儀店の社長の養女で、
ヤーコブの「旅立ち」を演出する仕事をしていたのだった。
ヤーコブはショックを受けるが、お互いの愛情を確認し、生き残る道を探る。

同じ頃、ヤーコブの財産は悪徳弁護士によって処分されようとしていた。
生きる道を選んだヤーコブは、何とか弁護士の背任を阻止して財産を守る。

「旅立ち」の解約と、アンネとの結婚の許しを得る条件として、
ヤーコブは「旅立ち」の仕事を任される。
ヤーコブの一家の忠実な老執事兼庭師ムラーの最期を見送る仕事だった。
ムラーは長年連れ添った最愛の妻を既に見送っており、
自らの最期は、愛する主人のヤーコブに見送ってもらいたいと願ったのだった。

ヤーコブは失っていた様々な感情を取り戻し、
アンネとの愛情ある生活に向かう。


ちょっとレトロで可愛らしいロマンチックコメディ。
展開に意外性は無いけれど、鑑賞後感はすっきりと心地良い。
どのキャラクターにも嫌味が無くて、楽しめる。
お城やクラシックカーも目に嬉しい。

少し物足りないと思わなくも無いけど、
同じ映画をハリウッドで作ったとしたら、
やたらゴテゴテして作りものっぽくなってしまいそうなので、
時にはこういう軽やかな味わいも良い。



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