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マンガ家Mの日常
先日、ケネス・ブラナー製作、監督、主演による映画
「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」を観て、記事に書いた。
その後、元ネタとされる「ハロウィーン・パーティ」の
TVシリーズが放送されたので、こちらも観てみた。

びっくり!まるで違う。
「オリエント急行殺人事件」だとかは、ほぼ原作通りだった筈なのに。
子供達を招いてハロウィーン・パーティを開くというのと、
余興の一つとして水槽の中のリンゴをくわえて取るという、
モチーフがわずかに関連しているのみ。
事件の設定も何もかも違っていた。

ブラナーは「ポアロ」という世界で、新しく物語を繋げていきたかったのか。

ただし「ベネチア」は成功していたとは言い難く、
クリスティの原作の素晴らしさを再確認させてしまった。

BS11で放送中の「ポワロ」シリーズを追いかけて観ていると、
人物が多くてわかり辛い作品もたまにありながら、
シンプルでありながら、意表をつくトリックの斬新さに、今尚驚かされる。
まさに、マジック。
そういうのが、伝統的なミステリー小説の醍醐味だった。
パソコンでハッキングしたとか、そういう技術的な事じゃないんだよね。

科学の進歩に伴い、映画の世界では「サスペンス」は華やかになったけど、
「ミステリー」を描くのは難しくなった。
「ポワロ」のように、ITの前に時代に楽しみを求めるしかないのかな。
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