ドラマチックな映画を見る事にする。
その日の気分にあった作品をチョイス出来ればベスト。
クラシック音楽に疎くて、パガニーニの名前は知ってるけど、
曲名や人物像は全く知らなかった。
映画で使われた曲の幾つかは聞き覚えがある有名な曲だった。
クラシックだし、ドイツの映画だし、陰気臭くて重苦しいのかな、と身構えしたけど、
色々な意味で予想は裏切られた。
全世界公開を予定していたからか、セリフは英語だった。
聴き易くて助かる。
この作品がどこまで史実に近いのかどうかは疑問だけど、
パガニーニはジム・モリソンかアクセル・ローズを彷彿とさせる、
まさしく自由奔放なロックスターだった。
楽曲も世俗的な雰囲気がある。
パガニーニを演じているのが(これまた全く知らなかったんだけど)
デイヴィッド・ギャレットと言う実際の天才ヴァイオリニストで、
学生時代はモデルで学費を稼いでいたという超イケメン。
俳優がヴァイオリンを弾いてるんじゃなくて、
ヴァイオリニストが演技もこなしているのね。
映画の中では無造作な長髪に無精髭で、流し目と口元が艶っぽくて、
若い頃のジョージ・リンチみたいにセクシーでカッコイイ。 ひぇ〜。
幼い頃から作曲とヴァイオリン演奏で天才を発揮してきたパガニーニだったが、
知名度がイマイチで、おまけに博打好きでしょっ中金欠だった。
ある時、パガニーニの演奏に魅せられたウルバーニという男が
マネージメントを申し出る。
瞬く間にスターダムにのし上がるが、ウルバーニは絶対服従を強制していた。
英国の指揮者ワトソンが、ロンドンでの公演を依頼してくる。
パガニーニは不承不承仕事は受けるものの、
前金を賭博で擦っては追加の金を要求してくるので、
ワトソンは金策に追われ、自宅の調度品も差し押さえられる始末。
何とかロンドンに来るが、予約したホテルの玄関前では
女性団体が不埒なパガニーニの公演を中止させるべくデモを繰り広げている。
ワトソンは自宅にパガニーニを泊める。
パガニーニはワトソンの若い娘シャーロットに一目惚れして、
自作のアリアをレッスンして、公演で歌わせる。
パガニーニの好き勝手な行動に業を煮やしたウルバーニは策を弄して
二人の仲を引き裂き、更には未成年の女性を襲ったと噂を流して逮捕させる。
打ちのめされたパガニーニは暫くまたウルバーニの言いなりになる。
しかし、長年の不養生がパガニーニの体を蝕んでいた。
パガニーニはウルバーニを追い出し、シャーロットに再会を懇願するが叶わず、
ひっそりと死を迎える。
映画のエンディングで、ケン・ラッセルへの献辞があったので、
監督のバーナード・ローズには「マーラー」のイメージがあったかもしれない。
ロックスターばりの派手な人生のストーリー展開と、
デヴィッド・ギャレットの美貌があって、女子的には満足だけど、
演出やカメラワークで、ややスケールに欠けるきらいがあったかな。
もっと上のランクの監督が撮影してたら、歴史的芸術家の映画として
名作として残る作品になっただろうと思うと、ちょっと残念。
脚本もちょっと緩かったかな。
予算にも恵まれなかっただろう。ロンドンの港のシーンの書き割り感が目立つ。
原題が「The Devil's Violinist」で、ドイツの映画なんで、
ウルバーニが生涯絶対服従の契約を求めるあたりは、
ゲーテの「ファウスト」を思わせる。
「アマデウス」を連想する向きもあるかな。
現代的なエンターテインメント作品になっているので、
クラシック音楽に馴染みが薄くても十分楽しめる。
演奏は本物で、デヴィッド・ギャレット本人が
5億円のストラディヴァリウスを弾いてるんだって。
作中ではグァリネリになってるけど。
自分のヴァイオリンは博打の掛け金代わりにして取られちゃって、
ロンドンのオーケストラの第一ヴァイオリンの持ってる楽器が
名器グァリネリだと目をつけるや分捕った。
Wikiでパガニーニの項目を見ると、逸話が多くて興味深かった。
クレジットを見て驚いたんだけど、ゲイの英国貴族の役で
ヘルムート・バーガーが出演していた。
随分前に引退してたんじゃなかったのかな。て言うか、まだ生きてたんだ。
クレジットを見て、シーンを見返して、やっと分かった。
さすがにかなりお年を召しておられる。
パガニーニは、出版社が勝手に写譜して楽譜を出版されるのが嫌で、
ホテルに宿泊する時も、演奏を聞かれないよう練習環境にはかなり気を配っていた。
著作権の先駆けなのね。
楽譜を残さなかったりしたので、消えてしまった楽曲も多くあるらしい。
コンサート会場で観客に混じった出版関係者が聞き取りで写譜していた。
埋もれた楽曲が発見されたりしたら凄い事になるね。
そういう映画は作られないかな。
その日の気分にあった作品をチョイス出来ればベスト。
クラシック音楽に疎くて、パガニーニの名前は知ってるけど、
曲名や人物像は全く知らなかった。
映画で使われた曲の幾つかは聞き覚えがある有名な曲だった。
クラシックだし、ドイツの映画だし、陰気臭くて重苦しいのかな、と身構えしたけど、
色々な意味で予想は裏切られた。
全世界公開を予定していたからか、セリフは英語だった。
聴き易くて助かる。
この作品がどこまで史実に近いのかどうかは疑問だけど、
パガニーニはジム・モリソンかアクセル・ローズを彷彿とさせる、
まさしく自由奔放なロックスターだった。
楽曲も世俗的な雰囲気がある。
パガニーニを演じているのが(これまた全く知らなかったんだけど)
デイヴィッド・ギャレットと言う実際の天才ヴァイオリニストで、
学生時代はモデルで学費を稼いでいたという超イケメン。
俳優がヴァイオリンを弾いてるんじゃなくて、
ヴァイオリニストが演技もこなしているのね。
映画の中では無造作な長髪に無精髭で、流し目と口元が艶っぽくて、
若い頃のジョージ・リンチみたいにセクシーでカッコイイ。 ひぇ〜。
幼い頃から作曲とヴァイオリン演奏で天才を発揮してきたパガニーニだったが、
知名度がイマイチで、おまけに博打好きでしょっ中金欠だった。
ある時、パガニーニの演奏に魅せられたウルバーニという男が
マネージメントを申し出る。
瞬く間にスターダムにのし上がるが、ウルバーニは絶対服従を強制していた。
英国の指揮者ワトソンが、ロンドンでの公演を依頼してくる。
パガニーニは不承不承仕事は受けるものの、
前金を賭博で擦っては追加の金を要求してくるので、
ワトソンは金策に追われ、自宅の調度品も差し押さえられる始末。
何とかロンドンに来るが、予約したホテルの玄関前では
女性団体が不埒なパガニーニの公演を中止させるべくデモを繰り広げている。
ワトソンは自宅にパガニーニを泊める。
パガニーニはワトソンの若い娘シャーロットに一目惚れして、
自作のアリアをレッスンして、公演で歌わせる。
パガニーニの好き勝手な行動に業を煮やしたウルバーニは策を弄して
二人の仲を引き裂き、更には未成年の女性を襲ったと噂を流して逮捕させる。
打ちのめされたパガニーニは暫くまたウルバーニの言いなりになる。
しかし、長年の不養生がパガニーニの体を蝕んでいた。
パガニーニはウルバーニを追い出し、シャーロットに再会を懇願するが叶わず、
ひっそりと死を迎える。
映画のエンディングで、ケン・ラッセルへの献辞があったので、
監督のバーナード・ローズには「マーラー」のイメージがあったかもしれない。
ロックスターばりの派手な人生のストーリー展開と、
デヴィッド・ギャレットの美貌があって、女子的には満足だけど、
演出やカメラワークで、ややスケールに欠けるきらいがあったかな。
もっと上のランクの監督が撮影してたら、歴史的芸術家の映画として
名作として残る作品になっただろうと思うと、ちょっと残念。
脚本もちょっと緩かったかな。
予算にも恵まれなかっただろう。ロンドンの港のシーンの書き割り感が目立つ。
原題が「The Devil's Violinist」で、ドイツの映画なんで、
ウルバーニが生涯絶対服従の契約を求めるあたりは、
ゲーテの「ファウスト」を思わせる。
「アマデウス」を連想する向きもあるかな。
現代的なエンターテインメント作品になっているので、
クラシック音楽に馴染みが薄くても十分楽しめる。
演奏は本物で、デヴィッド・ギャレット本人が
5億円のストラディヴァリウスを弾いてるんだって。
作中ではグァリネリになってるけど。
自分のヴァイオリンは博打の掛け金代わりにして取られちゃって、
ロンドンのオーケストラの第一ヴァイオリンの持ってる楽器が
名器グァリネリだと目をつけるや分捕った。
Wikiでパガニーニの項目を見ると、逸話が多くて興味深かった。
クレジットを見て驚いたんだけど、ゲイの英国貴族の役で
ヘルムート・バーガーが出演していた。
随分前に引退してたんじゃなかったのかな。て言うか、まだ生きてたんだ。
クレジットを見て、シーンを見返して、やっと分かった。
さすがにかなりお年を召しておられる。
パガニーニは、出版社が勝手に写譜して楽譜を出版されるのが嫌で、
ホテルに宿泊する時も、演奏を聞かれないよう練習環境にはかなり気を配っていた。
著作権の先駆けなのね。
楽譜を残さなかったりしたので、消えてしまった楽曲も多くあるらしい。
コンサート会場で観客に混じった出版関係者が聞き取りで写譜していた。
埋もれた楽曲が発見されたりしたら凄い事になるね。
そういう映画は作られないかな。
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この記事へのコメント
ヘルムート・バーガーにぴったりの役柄ですがどんなふうに年とってるのでしょう・・・コワイ。
「ドリアン・グレイの肖像」に出てたヘルムート・バーガーは性的魅力があふれてて劇中女優がみな彼に一目惚れして服脱いでましたねえ。
「神々の黄昏」はまだ未見ですがモデルとなった王様にぴったりです。
「ドリアン・グレイの肖像」に出てたヘルムート・バーガーは性的魅力があふれてて劇中女優がみな彼に一目惚れして服脱いでましたねえ。
「神々の黄昏」はまだ未見ですがモデルとなった王様にぴったりです。
Re:そうなんです
アラン・ドロン共々大根役者と言われ続けていましたが、あのデガダンスな美貌無くしてはヴィスコンティの映画は成立しませんね。
「ドリアン・グレイ」「ルードヴィヒ」は見ましたが、「地獄に堕ちた勇者ども」が未見です。
70歳になって、つり上がった眉や切れ長の目は健在ですが、頬のあたりがふっくらと緩んでました。
「パガニーニ」、マンガ好きの(腐?)女子にはオススメ。
「ドリアン・グレイ」「ルードヴィヒ」は見ましたが、「地獄に堕ちた勇者ども」が未見です。
70歳になって、つり上がった眉や切れ長の目は健在ですが、頬のあたりがふっくらと緩んでました。
「パガニーニ」、マンガ好きの(腐?)女子にはオススメ。
2015/12/12(土) 02:35 | たまいまきこ
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