忍者ブログ
マンガ家Mの日常
ヒッチコックというより、ブライアン・デ・パルマのタッチ、
というネットでの意見もあって、
確かに「スネーク・アイズ」のイメージ、カメラワーク等と共通項があるかも。
でも、まぁ、デ・パルマがヒッチコックの系統なんで、
ヒッチコックタッチとしても構わんでしょう。

むしろ、オールドファッション的な要素は、よりヒッチコック的だと思う。
天才ピアニスト、映画女優の婚約者といった華やかな設定は
ヒッチコックの好むところ。
残念ながら女優役のケリー・ビシェは、綺麗だけどゴージャスさに欠ける。
歌の上手さで選ばれたのかな。

隠し財産の在り処の鍵をピアノに隠して、演奏に従ってピアノの中の歯車が動き、
完璧に演奏すれば鍵が出てくる、というトリックはマジックのようで、
ロマンチックだけど、やや古めかしい。
それに伴うサスペンスもかなり強引で、素人っぽさがある。
そういう印象がある意味エンターテインメントで、ヒッチコック的だと感じられる。
勿論、ヒッチコックが素人っぽいと言っている訳では無く、
映画マニアではない一般の観客にも楽しめる作品作りをしている、という事。

映画でもマンガでもそうなんだけど、正確さを追求し過ぎると、
フィクションとしてのストーリーが窮屈になって、面白みに欠ける。
でも、ある程度までは玄人の人にも納得してもらえる設定でないと、
安っぽくなって、一般の人にも子供だましと気付かれてしまう。
そのさじ加減が難しい。



PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック