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マンガ家Mの日常
コミックス全23巻が完結し、現在までの累計発行部数が1億2千万部突破。
劇場版アニメは興行収入300億円間近で、
「千と千尋の神隠し」を抜いて、日本で公開された映画の興行収入歴代1位目前。
記録づくめの大ヒット作品。

ごめんなさい、コミックス読んでなくて、TVアニメも映画も観ていない。
でも、新聞の1面広告の絵を見るだけでも、
作者の姿勢が伝わる、良い作品だと思えます。

マンガ作品が広く受け入れられるのは、同業の末尾としても、とても嬉しい。

ただ、1つの作品だけに読者や観客が集中してしまうのは、どうなんだろうか。
日本人って、皆して流行りものを追いかける人種だというだけなのかもしれない。

マンガに限らず、
流行が1つの物に極端に集中すると、同業他社が圧迫される事にも繋がり、
また、ブームが去った後の反動が怖い。

構造的に、紙媒体が売れるよう、出版社は策を練らなければ。

余談だけど、
「ジャンプ」系列で大ヒットを飛ばした後は、その作家にとっても怖い。
ヒット作のイメージから抜けられず、苦境に陥るケースも多い。
その点で、作者の方は、早めに完結させたのは、とても賢明だと思う。
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昨夜、ふとTVを点けたら、WOWOWのドキュメンタリー番組で、
SFイラストの巨匠シド・ミードの特集を放送していた。 
大分前に放送したもののアンコールらしい。
気付くのが遅れて、録画し損なった。

よくぞここまでの協力を取り付けたものだと思う。
シド・ミードがイラストを描くプロセスを撮影。 
アイデアの出し方に始まって、ラフスケッチを重ねる。
イメージに沿うデッサンをスキャンして、
パソコン画面上でパーツを修正しながら組み合わせていく。
構図が決まったら、紙にペンでトレースして、
その上からコピックで彩色し、全体の陰影のバランスを整える。
次は、1/4程度の大きさの紙に絵の具で彩色して、色を決定していく。
その後、ようやく本番の用紙に描く。

撮影当時、既にかなりご高齢のようだったが、確かな筆致は見事。

パーツを組み合わせる形で画面構成をしている為、
一般的な絵画と違い、焦点が全体に散らばって、自然なものの見方ではなくなる。
要素が多過ぎて、うるさい画面になるのも特徴。

しかしながら、それがシド・ミードのこだわりなのだろう。
細部にまで目をやり、世界全体を作り上げる。
約束された未来がそこにあるかのように。

ネットニュースから。

「ドカベン」「野球狂の詩」等、
数々の野球マンガの金字塔を打ち立てて来た巨匠、水島新司先生が、
今月1日をもっての引退宣言をされた。
81歳。画業63年間。


ネットニュースから。

「釣りキチ三平」「マタギ」等、雄大な大自然を舞台にした作品で知られる、
矢口高雄先生が、膵臓癌の闘病を経て、お亡くなりになられたそうです。
ご冥福をお祈りします。

デビュー前にアシスタントに行っていたマンガ家さんから、
矢口先生の人となりについて伺った事がある。

東北の裕福な農家の育ちだったけど、父親が火を出したか何かで、村八分に。
農家は村八分になったら生きていけないので、
祖父が私財を投げ打って村の人達に謝罪し、村八分だけは免れた。
でも、苦しい暮らしは続いた。
そうした、貧しく厳しい環境で育った為、
矢口先生はマンガ家として成功した後も、
アシスタントさん達への仕事のレベルの要求が特に高く、
質、量をこなせないアシスタントさんには、残業時間の電気代まで請求する。
安い給料を更に減らされ、生活が成り立たないアシスタントさんが殆どで、
有能なチーフアシスタントさんが必死で仕事場を支えていたとか。

豊かな自然は、天国と地獄の両方の顔を持つ。
魚は急流に抗い、鳥は寒風に身を晒し、
厳しい雪山の下から、美しい植物達が立ち上がる。

映画化もされた「響」という作品の柳本光晴先生が、
アイドルのバラエティ番組について、ブログでコメントしたら、
アイドルのファンの方々から批判が多数届いて、炎上し、記事を削除。

う〜ん、
マンガ家も有名になると、TV番組についても、気楽に語れなくなるのか。