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マンガ家Mの日常

新聞に大きく一面広告が出ていた。
ほう、武道館か。
まずチケット争奪戦が厳しい。
でも、抽選ならもしもはあるかも?
あ、コンサートの日、アシスタントさんが入っての仕事の予定。
ダメか。
でも、だったらアシスタントさんの分もチケット取って、一緒に行くとか。
え、一番安いB席で4万円!?アリーナ10万円!!!???
諦めがついた。
ビートルズ世代じゃないので、そこまでの未練は無い。

数年前、ローリング・ストーンズを武道館で見たけど、
せいぜい1万2千円くらいだったんじゃないかな。
(チケットの半券引っ張り出して確認しました。
 2階スタンドS席で19,000円だった。
 アリーナも同じS席料金だった筈。)


ヤフオクとかで更に高額のが出回るだろうけど、
ポール、貧乏人相手にふっかけ過ぎ。

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銀行にお金を下ろしに行く途中、ビルボードが目に入る。
いつも新しいCDの宣伝が載っている。

福山雅治は一体何が不満なのだろう?
アルバムに常日頃感じる不満をぶつけているのだろうか。

新譜のタイトルは「HUMAN」、訳して「人間」でしたね。

でもローマ字読みすれば「不満」。
「人間」と「不満」を掛けてるのかな?

多分買わないんで、意図は永遠に不明。
欲求不満になるね。

前のU2北米カナダツアーで知り合った人のTwitterを見たら、
U2の新譜発表とツアー開始が2015年までずれ込むと、
ビルボード誌に書かれていたとあった。
...本当なんだろうか。

映画用の曲の発表から今年のアカデミー賞の発表があって、
この3月には新譜とツアーの発表か、とドキドキヒヤヒヤして待っていたのだが...。

今年何も無いのなら、今年中にどっか海外旅行を計画するかな。

天才トレント・レズナー率いるアメリカのインダストリアル・ロックバンド
ナイン・インチ・ネイルズのライブに行って来ました。
なんかね、インダストリアル・ロックって、どういう表現なんかよくわからんけど。
何かしらに分類されなければならないから命名されたの?

数年前に一度ライブに行ったのだけど、その時から比べて随分印象が違ってた。
こんな音楽だったっけ?
もっとガツガツしたキツイロックのように覚えてたんだけど、
オープニングは環境音楽のようだし、前半はテクノ主体。
テクノ系パンクロックってとこかな。
中盤、バラード系の曲を挟んで、タテノリのロックに移行した。
全体としてはパンクなんだろうけど、
そのカテゴリーにあって、豊かなヴァリエーションを見せてくれた。
満足のいく高品質なライブだった。

居たのは前方スピーカーのすぐ横で、必ずしも良い位置では無かったんだろうけど、
音質が心地良く響いて来た。イヤな音割れや反響雑音が無い。
テクノ系で音響調整に長けているんだろうか。
世界レベルのプロのミュージシャンに対してそう言う話をするのもなんなんだけど
音響調整の悪いライブを聞かされる事があったんで、どうしても考えざるを得ない。
なんなんだろう、UKバンドの方が日本のオーディエンスをバカにして、
怠けたライブになってるのかな。

ナイン・インチ・ネイルズはトレント・レズナーのワンマンバンドで、
アルバム制作、ツアーの度毎にバックのメンバーが変わるそうな。
ふーん、だから前回聞いた時と大きく印象が変わってたのかなぁ。

変わってた、と言えば、トレント・レズナーも変わってた。
もっとセンシティブなイメージだったんだけど、妙にマッチョになっていた。
オッサンだもの?
髪は良く言えばクルーカット、フツーに日本式に言えば、刈り上げ角刈り。
で、ノースリーブの黒のロングTシャツを着ているんだけど、
動き易いようにサイドが太股の辺りでカットされている。
前部分がまるで魚屋のエプロン。
ゴツイ顔、マッチョな髪型と太い腕、前掛けで、まるで魚河岸の大将のようだった。

買ったままほったらかしになってるアルバムがあったっけ。
ちゃんと聞かなきゃな。

ところで、スタンディングのライブでは押し込まれてキツかったりして
音楽を楽しめない事もしばしば。
今日も警戒してたんだけど、お客さん、殆どそのまんまの立ち位置で、
全然押し合わなかった。 楽出来て助かった。
このバンドだから?
いつもこうだと良いな。
いつも行くメタル系のバンドが問題なのか?

言い古された表現だけど、未だに適切。

クラシック音楽界は権威に胡座をかいている。

書道界でも賞を獲る為に上納金を支払ったりと、
ピラミッド構造が明らかにされて、古い悪弊が暴露されて来ている。
古典的純粋芸術は何故腐敗するのか?

美大生当時、ピアノ科の同級生から聞いた話。
学生がレッスンに行くと、教授がハラリと1枚の紙を落とす。
...猿芝居の始まりである。
学生は十分承知しているけれど、乗らない訳にはいかない。

紙を拾うと、それは教授のピアノコンサートのチラシ。
学生は今気付いたフリをして「是非チケット買わせて下さい!」...。

おそらく学生はチケット1枚だけって訳にはいかない。
友人や親戚の分も合わせて何枚か買う羽目になる。
自腹で購入したチケットを知人に只で配る。
チケットをもらった人達は行ったり行かなかったり。
付き合いで、さして興味の無い退屈なコンサートに足を運んだりする。
キーシンだ、ブーニンだ、と、有名どころのコンサートならまだしもさ。

教授達のご立派なピアノコンサートはこうして収益をあげているのだった。

何ともはやね。


音楽業界全体では、クラシックの人達が金に汚いと言うのは定説になってる。
元がパトロンありきの贅沢品だから?
ヴァイオリニストなんて、自分が弾く楽器だって借り物だったりする訳でしょ。
商売道具を自身で調達出来ないって、それでどうやって仕事すんのさ?
自分の商売道具が買えない程度の稼ぎで、どうしてプロって言えるの?
パトロンは金だけ出して、自分が芸術的に高みにいるように錯覚する。
芸術家を囲う優越感。


今のようなストーリーマンガが始まったのは手塚治虫先生以後だから
マンガの歴史はまだ数十年。
内容もエンターテインメントが主体なので、
今尚サブカルチャーとして位置づけられている。
それは良いんだけどね。

サブカルチャーに対してのハイカルチャー。
「high/高い」だと? 
こっちは「sub/下」か、おい。
古典だの伝統だの、クラシックだの純粋芸術だのと言う人達は
サブカルチャーをあからさまにバカにしてかかっている。
え、何の違いがあるって言うのさ?


マンガやポップミュージックの場合、クラシカルな勉強の要素は大事で、
その技術があると無しとでは確かに違って来る。
それなりにクラシックの恩恵を受けている事は認める。
でもそれ以上に、大衆文化として頒布し、公正な収益を上げる為の努力を
日々積み重ねてここまで来ている。

金を稼げなきゃ、それは素人だ。

(続く。)