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マンガ家Mの日常
1980年代、ピノチェト大統領の独裁政権下にあったチリで、
ピノチェト再選に反対する人々の姿を描いた映画。
当時の映像を絡め、80年代を意識したノスタルジックな映像に仕上げられている。


80年代のチリは、
ピノチェト大統領による独裁的軍事政権下で圧政に苦しんでいた。
海外からの圧力もあって、信任投票が行われる事となり、
広告会社に勤めるレネは、反対派の主張CMを製作する仕事を受ける。

最初は馬鹿にされていたが、広告の技術を活用したCMは次第に人心を掴み、
元々反対の立場だった多くの国民を活気づける。

レネ達は政権側から妨害を受け、
投票当日には警察が国民に対して大掛かりな弾圧を実行するまでになるが、
反対多数でピノチェトは失脚し、新しい大統領が誕生する。


正直なところ、映画として面白いとは言い難く、やや退屈に感じた。
しかしながら、当時のチリの状況を知るには良い映画だったと言える。

政権は投票の操作さえしていたと見られるが、
反対派の勢いはそれさえも跳ね除けた。
CM製作のプロであるレネが、一般大衆の心理を上手く掬い上げた結果でもある。
そうした能力が逆に使われた時を考えると、恐ろしくも感じられる。
偶然見終えたばかりの「帰ってきたヒトラー」で描かれていた事が、
まさしくそれに当たるかもしれない。

国民投票が行われたのが1988年で、その頃の日本はバブル後期。
海外との違いにまた驚かされる。
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