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マンガ家Mの日常
フランスのお料理歴史映画。


革命に荒れる18世紀後半のフランス。
マンスロンはシャンフォール公爵の専属料理人として腕をふるっていたが、
創作料理をけなされ、衝突し、クビになる。

息子と共に地元に戻ってウダウダしていたところに、
中年女性ルイーズが弟子入りを希望してやって来る。
ルイーズの発案で、家をレストランに改装。
店は評判となり、シャンフォール公爵一行も訪れる予定を入れる。
張り切って料理を作るマンスロンだったが、
公爵は旅の途中で食事を済ませ、店を素通りし、マンスロンは落ち込む。

ルイーズが公爵の食事に毒を仕込んでいたとわかる。
ルイーズは貴族だったが、夫がシャンフォール公爵に騙されて、亡くなり、
全てを失ってしまった。
公爵への復讐を果たす為にマンスロンに近づいたのだった。
ルイーズが店を出ると、たちまち店のサービスが低下し、客足が遠のく。
マンスロンは、修道院に入っていたルイーズに愛を告白し、連れ戻す。

店の立て直しの為と称して、公爵夫妻を招待する。
相変わらず傲慢に振る舞う公爵だったが、
パリでは革命の炎が燃え広がり、貴族はその地位を追われるようになっていた。


とにかく、映像が美しい。
ネットで解説を読むと、シャルダンの絵画を意識したとあって、
まさにその通りのしめやかで格調高い色彩と構図で全編描かれている。

ドラマとしては、大きなうねりには乏しいものの、
それが、マンスロンという料理人の心情を捉えているようにも思える。
パリで起きている革命とは縁が無く、傲慢な公爵に仕えるのも苦ではない。
ただ地道に料理に心血を注ぎたい。
ルイーズへの愛から彼女の復讐にも積極的に関わろうとするかもしれないが、
そうはしない。
食料を盗みに来る村の貧しい子供達とも折り合いをつける。
マンスロンは素材の味を知ることを大事にする。
大地と語らい、自然の恵みと共にある。
それがフランス料理の真髄だと言うかのように。


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全8話でシーズン1完了。

普通、シーズン完了毎に、何らかの区切りが有るものだけど、
肝心の殺人事件は全く何も片付かないまま、
むしろ、更に殺人事件が増えて、混沌としている。

「刑事」ヨハンナは捜査よりも、学生時代の元彼との恋愛再燃に夢中。
その元彼ダンネって、そんなに良いヤツか?
まぁ、妻子を捨てて元カノとの不倫に走るんだから、ろくなヤツじゃないのは確か。
ヨハンナと同棲し始めたら、あっという間に亀裂が生じる。
そんなもんだ。
過去の殺人事件と何らかの関わりがあるらしいけど、まだ話が進まず。

とにかく、何も進まない。

北欧の綺麗な田舎町の風景を楽しむには良いのかもしれないけど、 
観続けるのは面倒。
このシーズン最終話で、ピリッと締めてくれてたら、次に期待も持てたんだけどな。

ハリウッドの有名映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの
セクハラを追求した、実話に基づく映画。


長年に渡り性暴力を繰り返してきたワインスタインだったが、
女優達の告発は様々な手段で握り潰されてきた。
NYタイムズの若手記者ジョディ・カンターとミーガン・トゥーイーは、
被害にあったとされる女性スタッフや女優達に接触し、
丹念な聞き取り調査で彼女達の信頼を得て、大きな告発に結実させる。
有名女優アシュレイ・ジャッドの告発が契機となった。


ごく最近の記事で、実話が元になっているので、
フィクションのような派手な出来事は無く、
記者2名による聞き取り調査が淡々と続く。
グウィネス・パルトロウは実名は提供したものの、出演は無く、
アシュレイ・ジャッドは本人役で出演。

ミーガン役は、「わたしを離さないで」「プロミシング・ヤング・ウーマン」等、
骨太の作品で高い評価を得るキャリー・マリガン。
ジョディ役はエリア・カザン監督を祖父に持つ、ゾーイ・カザン。

日本では、現在、ジャニーズ事務所の性加害が大きく報道されており、
被害者の心境を思うと、今作のような映画が重苦しい。

ワインスタインが有罪となり、
実刑が確定した後だから製作できたわけだろうけど、
ハリウッドの人達がハリウッドの闇を暴くというのも、
容易い事では無かっただろう。
ごく最近の出来事だから、関係者はまだほぼ存命だろうし。

ジャニーズの場合は、加害当事者が既に亡くなっているので、
もっぱら、性加害を見過ごしにしてきた(とされる)周囲の人達に
非難の矢が向けられているけど、
ワインスタインの周辺はどうなんだろうか。

被害女性達の多くは、
映画界で仕事を続けていく為に、ワインスタインに逆らえず、
裏金を受け取って口をつぐまされた。

セクハラは、人としての尊厳を踏みにじる。


ジュリア・ロバーツ、ジョージ・クルーニー、W主演のラブコメ映画。


法律家を目指していたリリーは
卒業旅行先のバリで知り合った青年グデに一目惚れ。
恋に落ちて、一気に結婚まで決める。
既に離婚していた両親は結婚式に参加する為にバリへ向かう。
共謀して破談に追い込もうと試みるも、リリーの決意に押される。
両親は、険悪ながらも、自分達の結婚生活を思い出し、感慨に耽る。


大スター2人がドタバタするだけで、薄いドラマだった。
喧嘩しつつ接近する、定番のパターン。

映画では、バリの楽園風景ばかりが描かれるけど、
実際、そういつまでもそんなに豊かな暮らしが続くか?
疑問ばかりが先に立つ。

ジュリア・ロバーツ演じる母親ジョージアには、パイロットの恋人がいるが、
元夫から、恋人の欠点を並べられて、気持ちが揺らぐ。
この2人が何かと大袈裟で身勝手。
恋人は誠実で、良い人なのに、退屈だから別れちゃうわけ?
元夫との喧嘩生活が刺激的で楽しいの?

元夫デヴィッドが、娘の友人に、破綻した結婚生活について語るシーンも、
どうにも説得力が無い。
ただ脚本の都合上、結婚生活の悔恨を表現する場面が必要だっただけで、
60がらみのおっさんが、20代前半の娘の女友達にダラダラ愚痴るか?

誰にも感情移入出来ない。

ネタバレ注意。



もう少しコメディドラマの放送があると良いのだけど、
警察ものが多くなりがち。


「リドリー〜退任警部補の事件簿」
優秀な刑事リドリーは、留守中に自宅を放火され、妻子を失う。
退任してジャズバーを経営し、たまに自分もステージに立って歌う。
ある時、後輩の警部キャロルから、捜査のアドバイスを求められ、
臨時でアドバイザー役を務めると、
過去の放火犯との繋がりが新たになり、捜査にのめり込む。

退任した刑事が捜査に加わるというヒネリと、
事件解決後にステージで美声を披露するのが見どころかな。
既に本職の刑事ではないから、捜査手法も枠からはみ出す。
放火犯として逮捕、収監していた男を、情報屋として使っていたが、
実は、男の弟が真犯人で、彼は弟をかばって逮捕されたのだった。
これで一応のケリはついたようだけど、シリーズはもう少し続くのかな。
ドラマとしては、まあ及第点。


「刑事ヨハンナ〜小さな町の殺人事件」
ストックホルムの刑事ヨハンナは、母の訃報を受けて故郷の町に帰省。
同棲中の彼氏の浮気発覚も重なり、そのまま故郷に居着く。
時期を同じくして、
20年前の高校時代に疾走した友人マデリーンの車が湖から発見され、
中から別の同級生の遺体が発見された。
ヨハンナは捜査を開始する。

「ライトミステリー」と謳われてあって、
悲惨な事件の割にはのんびりした空気のドラマ。
小さな町の人達の人間模様が主に描かれて、捜査はあまり進展せず。
高校時代の元カレに迫られて、ヨハンナは夢中になっちゃうし、
待ち合わせをすっぽかしちゃった相手の女性(同僚の母親)が殺害されても、
反省の色も無い。
その他にも、事件とは全く関係ない日常エピソードがてんこ盛り。
でも、本国では人気が高くて、現在シーズン4まで制作されているとか。
ヨハンナ役の女優さんは美人。
最近の北欧ミステリーはオジイが主役なのが多いから、
美人のラブロマンスも必要なのね。
全体的に退屈な感じで、観るの止めようかとも思ったけど、
8話で一旦完結らしいので、そこまでは頑張ってみよう。
ヨハンナの元カレがかつての事件に関与しているらしい。
大どんでん返しを見せてくれればなぁ。