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マンガ家Mの日常
書き忘れていた事があったので、もう少し続けます。

「アバター」で、何が嫌だったかって...、
科学者(シガニー・ウィーヴァー)が惑星の人達に英語を教えてた事。
「教える」っていうと聞こえは良いけど、なんか「上から目線」だし、
惑星の人達には自分達の言語があるわけで、
英語覚えてなんだって言うの?
地球の英語圏の人達と彼らが交流持ちたがってる筈も無い。
もっぱら、英語圏の人達の自己満足。
会話を観客にわからせる意図もあっただろうけど、
拙い英語を話させる事で、彼らが知的に劣ってる風を演出している。

完全に逆だろ。
地球人が惑星におジャマしてんだから、
地球人の方が惑星の言語を学び、話すのが筋ってもんだろ。

第一、彼らの見た目って、例えば、
スペインに滅ぼされたマヤ文明の人々、
欧米に侵略されたアフリカ、北米インディアンの人々を想起させる。
で、そこに現れ彼らを救うスーパーヒーローとしての白人男性。
50年代の差別的な西部劇のパターン。

かつて欧米の教会からアフリカ等へ宣教師が派遣されて、
現地の人達にキリスト教を布教し、英語を教えて回ってた。
それは、先々貿易と言う名の略奪をするにあたって、了解させ易いよう、
欧米的価値感を浸透させておく為。
そして、現地の文明を破壊して、英語圏の文化に合わさせる。
自国の言葉を押し付けるのって、占領の第一歩。
日本も、中国や韓国に対して同様の事をやってた。

こういう事を書くと、「考え過ぎ。」って言う人もいるとは思う、
ただの映画の演出だと。
でも、それがメディアリテラシーの問題点。
日常的に疑問を持たせないような形での刷り込みが最も怖い。

やっぱり言っておく。
「アバター」は3D映画を未来へ進めたかもしれないけど、
文化としての映画を大きく後退させた。



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【2012/12/29 (土) 20:17】 | 映画 TV
トラックバック() | コメント(2)

そうですね
へろへろ
そこに現れ彼らを救うスーパーヒーローとしての白人男性

これを「白人酋長」モノと言うらしいです。
最近では「ラストサムライ」も同様の映画です。

アバターはテレビでしか観ていませんが、もともと「白人酋長」と判っていたので、まあこんなものかと。
どうしてこれが大ヒットしたのかよく判らなかったです。



そうですね2
へろへろ
有色人種を受け入れられない、というより、何か「白人には理解できない異質な文化」があって、でもそこにも魅力的な女性がいて、結局白人文明の力でそこのボスや一目置かれる存在になる、
というもののようです。
幕末の日本もアバターの星と同じかあ、と思いましたよ。

結構好きなんですがバローズの「火星シリーズ」なんかはまさに典型ですね。まあ明治末期に書かれた話なのでそんなものかなと。ちなみにターザンの作者でもあります。欧米の人は結構好きなジャンルのようです。
(まてよ、のび太の宇宙開拓史も同じ設定だぞ)


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コメント
この記事へのコメント
そうですね
そこに現れ彼らを救うスーパーヒーローとしての白人男性

これを「白人酋長」モノと言うらしいです。
最近では「ラストサムライ」も同様の映画です。

アバターはテレビでしか観ていませんが、もともと「白人酋長」と判っていたので、まあこんなものかと。
どうしてこれが大ヒットしたのかよく判らなかったです。

2012/12/29(土) 23:36 |   | へろへろ #98fba9eca9[編集]
[管理者用 返信]
あ、やっぱり?
「白人酋長」なんて言う言葉は初めて知りました。
根本的に有色人種を受け入れられない人達なんですかねぇ。
似たパターンでも「ダンス・ウィズ・ウルブス」はもっとちゃんとしていたような...。大分前に見たっきりなので正確には覚えてませんが。
そうかぁ、「ラストサムライ」ってそんなもんだったんですね。もう、見なくていいか。
2012/12/29(土) 23:55 | たまいまきこ

そうですね2
有色人種を受け入れられない、というより、何か「白人には理解できない異質な文化」があって、でもそこにも魅力的な女性がいて、結局白人文明の力でそこのボスや一目置かれる存在になる、
というもののようです。
幕末の日本もアバターの星と同じかあ、と思いましたよ。

結構好きなんですがバローズの「火星シリーズ」なんかはまさに典型ですね。まあ明治末期に書かれた話なのでそんなものかなと。ちなみにターザンの作者でもあります。欧米の人は結構好きなジャンルのようです。
(まてよ、のび太の宇宙開拓史も同じ設定だぞ)
2012/12/30(日) 01:15 |   | へろへろ #98fba9eca9[編集]
[管理者用 返信]
なるほど
侵略に都合がいいように英語は単純な構造になっている、と聞いた事がありますが、英語が、と言うより、英語圏の人達の考え方が単純に出来てるのかしら?
「ドラえもん」の映画は見た事が無くて、でも、なんとなくそういう予感はしました...。

ちょっとズレますが、例えば最近の選挙とかを見ていても、各党それなりに理がある事を言ってるけど、ひとつの物事を達成させる為には、ひとつの考え方で押し切るしかない。そんなもんなのかなぁ。
2012/12/30(日) 11:47 | たまいまきこ

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