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マンガ家Mの日常
ションダ・ライムズ製作の刺激的なサスペンスドラマのシーズン2。

主演のヴィオラ・デイヴィスは今年アカデミー賞助演女優賞を受賞し、
今後の活躍が期待される。

リーガルサスペンスに分類されるけれど、かなりクセがある作品。
シーズン1に引き続き、今回も殺人罪に問われた被告の弁護をしつつ、
アナリーズ・キーティング教授とチームが殺人事件に巻き込まれ、隠蔽に奔走する。

正義とかはあまり関係なくて、
如何にして法的に勝利を勝ち取るかに重心が置かれている。
むしろ、殺人犯を援護する側にいる。

一般的な感覚から見ると酷い話だけれど、
本来弁護士の仕事って依頼者の利益にあるから、ある意味とても正しい。
日本でも、裁判の度に、側から見ても作り話としか思えないような、
信じられないような話で弁護士が被告を弁護したりするのは日常茶飯事。
人としての倫理に悖ると思うばかりだけど、弁護士の業務としては正しい。

実際、ドラマで描かれているような裁判になったら、
勝てるのかどうか、何とも言い難い。
こうしたドラマが作られた背景には、
かつてのO.J.シンプソン裁判等がベースにあるのだろうか。

キーティング5として弁護活動の実務に参加している学生達は
選りすぐりのメンバーな筈なんだけど、
まぁ、ドラマだから、やたら感情的になって大騒ぎするばかり。
もっとまともな学生はおらんのか。

アナリーズもドラマ開始当初に比べると、次第に感情的になって来ているようで、
我を失ったり、滂沱するシーンが増えた。
ピカレスクロマンのヒロインとして、複雑な面を描こうとしているのだろう。
ただ、ふと思い返すと、
アナリーズの目標みたいなものが見えて来ないのが気になった。
物語というのは主人公に何らかの獲得目標があって、そこに向かって進んで行く。
でも、アナリーズには中心軸が見当たらない。
1回1回の裁判での刹那的な勝利があるだけ。
恋愛面でもイマイチ方向がはっきりしないような。

また、各自が嘘をつくシーンが多いので、
しっかりドラマの内容を頭に叩き込んでいないと、状況が分かり難くなる。
録画を貯めて一気に見るのが良いかも。

各シーズンは15話で出来ている。
もう少し枝葉末節を整理して、2〜3割方削って、一挙放送にしたら
とてつもなく見応えのある作品になるように思える。

放送はシーズン2が中盤に差し掛かったところ。
本国ではシーズン3まで放送されていて、4も企画進行中とか。
まだまだ楽しみ。

ヴィオラ・デイヴィスの吹き替えを担当している五十嵐麗の
低く響くSっぽい声が良い。
彼女に比べたら、菜々緒のS度なんぞはまだまだ子供の領域。



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