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マンガ家Mの日常
出演俳優がコカイン使用で逮捕され、
映画やドラマの現場が対応でごった返している。

騒ぎ過ぎの気もするけれど、
これくらい厳しく対応しているからこそ、
日本ではドラッグの蔓延に多少なりとも歯止めが掛けられている。
ドラッグに関わった人が大きな社会的制裁を受けるのは意味のある事。

一方で、作品の処遇をどうするかというのは別の問題。
ニュースやワイドショーといったあらゆるメディアで
大勢の人達が意見しているけれど、
実は、彼等でさえ触れるのを躊躇している問題がある。
「ワイドなショー」でだけチラッと出たかな。


スポンサー、映画配給会社、制作会社、放送局、
そういった所が恐れているのは、消費者や視聴者の意見ではない。


一番の問題は、圧力団体による抗議。


このブログでもずっと以前に少し触れたかもしれない。

巨匠手塚治虫先生が歴史的名作「ブラックジャック」を連載中の時の事。
医療がベースの作品で、何らかの差別を表現する箇所があったらしい。
すると編集部に圧力団体からの猛抗議が押し寄せ、
業務もままならない状態になった。
それ以来、秋田書店では差別的表現等について、
極端に神経質な対応を取らざるを得なくなった。

本来なら、業務上威力妨害とかで、警察が取り締まる対象なんだろうけど、
こういう場合、警察は大して役に立たない。
何日にも渡って1日中鳴り響く電話に応対し、
発信元を突き止めて、抗議をやめさせる、...なんて事、してくれる訳も無い。
結局、会社とマンガ家を守る為に、
出版社が圧力団体に大金を支払って事態を収拾するしかない。


TVのワイドショーに出演しているタレントさん達も、
ある程度の年齢の人なら承知している事だろう。
でも、言えない。
バカに見えてもお茶を濁す言い方をするしかないのは気の毒。

「作品に罪は無い。」とか、ご立派な意見をTwitter等で発信する人達は、
圧力団体と個人で1回勝負してみてくれ。

今回、東映が元の形のまま映画の上映に踏み切った。
圧力団体に対してどういう対抗策を講じるつもりなのか、尋ねてみたい。
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