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マンガ家Mの日常
実話に基づく社会派映画。


2001年9月11日アメリカ同時多発テロの犠牲者と遺族に、
アメリカ政府は補償金プログラムを設定。
弁護士ファインバーグの事務所が無償で担当する事になった。

生命保険の算出方法を元に、犠牲者の年収をベースに補償金額を算出するが、
型通りのやり方に、犠牲者団体から強い反発を受ける。
低所得者にも残された家族があり、当日の現場での様々な事情がある。
政府が設定した補償金申請の期限までに、目標80%の申請が来ないと、
プログラム自体が白紙となりかねない。

ファインバーグは犠牲者に補償金を渡そうという道義心から請け負ったが、
遺族との面談は部下任せで、型通りの算出方法で手早く進める事に固執していた。

遺族の1人である人権活動家ウルフに促され、遺族と接するに連れて、
徐々に心境が変化し、犠牲者に思いをはせるようになった。
ビル内で同僚にエレベーターを譲った為に逃げ遅れた男性。
勇気を振り絞って人命救助に当たって命を落とした消防士達。
ファインバーグが算出法を見直したという情報が
ウルフから遺族に向けて告げられ、
目標値を遥かに超える遺族から申請手続きに応じる書類が届いた。


アメリカの民衆による公的正義を表現した映画。

年収のみに基づいて補償金が算出されれば、
富裕層と低所得者層で「命の値段」に大きな差がついた。
自らも富裕層であるファインバーグもそれを当然としてやり過ごそうとしていた。
アメリカの富裕層の強欲さが恐ろしい。
本当の社会正義を問うならば、富裕層と低所得者層の格差が是正されるべき。

州毎に法律が違うのがアメリカのややこしいところで、苦慮もあった。
ゲイカップルだった遺族の訴えは世間を動かしたけど、
補償金は息子を勘当した両親の元に行った。
浮気相手の子供達は補償金を認められた。

日本でも、大災害の後の復興がしばしば停滞する。
果たして公正に補償されているのだろうか。
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