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マンガ家Mの日常
ネタバレ注意。




WOWOWが北欧Viaplayと提携して、
サスペンスドラマシリーズを中心に放送している。
その中の1作。


英国ではスコットランド独立の是非を問う選挙が近づいている。
情報機関MI5のメンバーであるベアトリスはテロ攻撃の情報を掴み、
父親である上司ウィリアムの元、対策に奔走する。
「レッドバック(セアカコケグモ)」というコードネームを掴むが、
空が何を意味するかは不明のまま。

バイオ燃料の製造機密を取り扱うデンマーク企業の幹部トーベが失踪。
トーベの恋人であり、デンマーク諜報機関のメンバーのカトリーヌが
MI5の捜査に加わるが、ベアトリスは彼女を信用しきれない。

スコットランド出身のカトリーヌはロシアと繋がっていて、
政権転覆のテロ計画に関与していた。
英国首相アダムの側近ザックは時期首相の座を狙って、
裏でロシアと繋がり、アダムを陥れていた。
ディープフェイク動画や首相の親子関係の問題等が次々と暴かれ、
混迷した与党は選挙で敗れ、スコットランドは独立を果たす。

しかし、独立直後に原子力発電所で重大な事故が発生し、
対策の為に、スコットランド新首相はロシアに頼らざるを得なくなる。
事故はロシアとカトリーヌのコンピューター操作による見せかけで、
それこそがテロ攻撃レッドバックの真相で、
カトリーヌはレディ・レッドバックと呼ばれていた。
スコットランドは上層部にロシアを招き入れる結果になった。

MI5内部では、二重スパイ容疑でウィリアムが一時期収監されたり、
爆破事件を裏で主導していたりして、ベアトリスと対立する。
父と娘でありながら、ウィリアムはベアトリス殺害を企てる。
MI5に居場所を失ったベアトリスは、
カトリーヌと共にスコットランドに行く事を決意する。

そして...、ラストのワンシーンで、
ウィリアムとベアトリスの行動の真相が...!

父と娘で対立していたのは、全て2人の計画だった。
ウィリアムはスコットランド独立へのロシアの関与を察知していて、
優秀な情報部員で、唯一信頼できる娘のベアトリスを、
二重スパイとしてスコットランドに潜入させる計画を実行したのだった。


スパイものはストーリー展開や人間関係が複雑で、分かり難く、
見ていて、一体誰が良い人?悪い人?の状態に陥る。
登場人物はスパイばかりなので、話している事が事実とは限らず、
混乱して先が見えない。

で、混乱の過程はともかく、
全てが二重スパイを送り込む為の下地作りだったと、
最後の最後で一瞬でわかるという構成が、何とも心憎い。
やられた感満載。

シリーズの後半で、ベアトリスがウィリアムや上層部の人間達と
レッドバックに乾杯するシーンが唐突に挟まれたが、
それが伏線としてラストシーンの印象を明確にする。
「レッドバック」は、テロ攻撃のコードネームであり、
カトリーヌの通称でもあり、
赤い共産圏のロシアがスコットランドに侵入する意味でもあるが、
二重スパイとして潜入するベアトリスへも捧げられた言葉だった。


ドラマへの評価から、シーズン2も期待されているようだけど、
これはこれである種の締めくくりを見たので、
シーズン続行の可能性は低いらしい。

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