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マンガ家Mの日常
マシュー・マコノヒー主演という事だけ覚えていて、
雰囲気から、おしゃれなラブコメディかと思っていたら、全然違った。
時々は、何の予備知識も無しに映画を観るのも良い。
それで、観客を取り込めるかどうかで、作品の出来がわかる。

実話を基にした社会派ドラマ映画。


1980年代デトロイト。
14歳の少年リックは、貧しい黒人が住民の大半を占める地域で、
銃の転売と違法なサイレンサーの製造販売で生計を立てる父親の元で暮らす。
黒人少年達のギャング団と関わりを持つのに時間は掛からない。

麻薬組織摘発に乗り出したFBIは、
父親の違法行為をネタにリックを脅して、情報提供者にさせる。
ドラッグ売買の内側に潜入出来るよう、ドラッグまでも手渡す。

心配した父親は復学を促し、リックも希望するが、
逮捕歴等の為、復学は認められなかった。

経済的に困窮する家計を助けようと、リックは本格的にドラッグ売買を始めた。
17歳で、売買目的の大量の麻薬所持で逮捕される。
減刑を求めて、更にFBIの捜査に協力するが、
捜査完了後、FBIはリックとの約束を反故にした。

最年少の17歳で終身刑を言い渡され、
30年間服役した後、仮釈放が認められた。


このところ増えて来た、プアホワイトの実情を描く映画と言えるのかな。
それでも、黒人よりはマシな扱いを受けている。

リックを演じた少年のあどけない表情に、
FBIの仕掛けた行為の残酷さを感じる。
犯罪を減らす為の捜査の筈なのに、ベクトルは逆に働いている。
貧しい人々が何を必要としているのか、政府や警察が本質を理解していない。

冒頭の銃の見本市や、
リックとその友達がまるでオモチャのように銃を撃つ様子や、
廃墟の死体にも動じない様子が、アメリカの銃社会の不気味さを際立たせる。





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