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マンガ家Mの日常
昨晩、ラストまで突っ切って見ました。

ガスのチリ時代は何も絡んで来る事も無く、
ガスの組織やメキシコの麻薬カルテルからの報復も無く、
ウォルター個人の背景に集約されて行っていた。
ラストだから、そこを決着つける方向に焦点を絞ったんだろう。

ウォルターがアンドレアの子供に毒を盛ったことがジェシーにバレて、
麻薬製造の中心人物ハイゼンベルグである事が
義弟の麻薬取り締まり捜査官ハンクにバレてしまった。
来るべき時が来てしまった。
しかしそこに地元の強烈なギャング団が絡んで、
良くも悪くもウォルターは窮地を脱する。
運命の女神は常に怒りを露わにしながら助けの手を差し伸べる。

ウォルターは大金をギャング団に取られてしまったが、
それでも充分過ぎる金額が手元に残って、家族と離れて逃亡生活を送る。
しかし、癌が再発していて、余命は限られている。
そして計画は振り出しに戻る。
家族にこのお金を残してやるにはどうすれば良いか?
まだ16歳の息子はモラルが強く、お金は受け取らないと宣言した。
そこでウォルターは、かつての仕事仲間だったシュワルツ夫妻を脅して、
息子が18歳になった時に彼らから信託財産として渡してもらうように手配する。

そして最後、ギャング団に捕らえられて、麻薬製造をさせられているジェシーを
命がけで救出に向かう。
癌に蝕まれていたのと腹部に銃弾を受けたのとで、崩れ落ちるように絶命する。
50歳の誕生日に2年という余命宣告を受けてからここまで、
やるべき事をやり尽くして、人生を生き切った。

息子は18歳で信託財産を受け取ったとして、
それが父親の金であった事に気づき、その思いを受け止めるまでには
かなり長い時間が必要になるのだろう。

ウォルターはギャング団襲撃の直前に妻スカイラーに会いに行った。
スカイラーに問われ、ウォルターは
「自分には才能があった。自分の為にやった。」と胸の内の一部を告げる。
不完全燃焼でくすぶり続けていた人生を爆発させて、エネルギーを使い切った。

根底には、かつての仲間と三角関係的な内輪もめで事業から手を引き、
権利を二束三文で売り渡したら、後に事業が大成功し、
彼らだけが大金を手にしていったのが引っ掛かっていた。
それはそれとして、幸せな結婚をしていたつもりだったが、
頭脳明晰なウォルターにとって、庶民的なスカイラーは
愛しながらも蔑みの対象でもあった。
釣り合いのとれない相手との結婚が不幸だった。

息子のウォルターjr.は素直な良い子だが、脳性麻痺で障害があった。
愛しながらも物足りなさを感じていた。
それでウォルターは自分とともに働き、時には反発も見せるジェシーに
執着のような愛情を抱いてしまった。

ジェシーはハンクに捕らえられ、これまでの経緯の全てを語るが、
ウォルターがジェシーを大事にしていた様子をハンクから指摘されても
まだどこかピンとこない様子だった。
ウォルターとジェシーの深過ぎる師弟愛。
吹き替えなので元はどう言っているかわからないが、
ジェシーは終始ウォルターを「先生」と呼ぶ。
その呼び名にジェシーの思いが集約されている。

(長くなったので、次回に続けます。)



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