忍者ブログ
マンガ家Mの日常
言わずと知れた、第35代アメリカ大統領ジョン・F・ケネディの夫人、
ジャクリーン・ケネディのエピソードの映画化。
ケネディ大統領がダラスで暗殺された後、
ジャッキーが大規模な葬列を取り仕切るまでの様子が、
「タイム誌」の記者の取材を受けつつ回想する形で描かれる。
主演はナタリー・ポートマン。

日本人の感覚からすると、ジャッキーの存在感はさほど大きく無い。
でも、当時のアメリカでは絶大な人気を誇っていたらしい。
四角い顔で、目が離れていて、美人だとは思えなかったけど、
資産家の娘で、知性と品格と優雅さを備えていた。

ファーストレディになったのが、僅か31歳の時。
それまでもケネディの選挙戦のサポートで重要な役目を果たしていた。
大統領就任直後にジャッキーが行なったホワイトハウスの大掛かりな改装は
維持費の無駄遣いと揶揄される事もあったが、
ケネディの威信を高めるのに大いに貢献した。

今作で「最後の使命」とされるのは、ケネディの葬列の企画。
各国首脳も参列する葬列では、安全面に配慮して、
警備は車での移動を進言したが、
ジャッキーはケネディを偉大なリンカーン大統領と同列に印象付けさせるべく、
かつてのリンカーンの葬列と同様のルートを、同様の歩行での
葬列パレードを強行した。
ジャッキーの意図通り、パレードの映像は世界中でTVで見られ、
ケネディは偉大な大統領として歴史に刻まれた。

選挙戦で広報として活躍していたジャッキーの手腕たるや、見事という他無い。
就任僅か2年半の中で、キューバ危機を回避したが、同時に危機を招いた失策で
国民に記憶されかねなかったケネディの評価を覆した。

これ程の優れた感性の持ち主であれば、
以後も、もっと違う形で社会に貢献出来たのでは無いかと思うのだけど、
優秀な女性が上に立つ事が許される時代でもなかった。

PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック