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マンガ家Mの日常
ファンタジーの後は社会派サスペンス。

3人の警察官のそれぞれのあり方を描いた映画。
この3人は僅かにすれ違うだけで、絡む事は無く話は進んでいく。

サルは日々命懸けの熾烈な現場で奮闘する麻薬捜査官。
夫婦仲は良く子沢山だが、薄給で生活が苦しい。
古い家のカビのせいで喘息になった妻の為に新居に引っ越したいが、頭金が足りず、
麻薬取り締まりの現場で大金を見るにつけ、横領を考えてしまう。
情報屋を殺して金を奪い、果ては大金強奪目的で単独で現場に踏み込み、
ギャングの少年に撃ち殺されてしまう。

タンゴはギャング一味への潜入捜査官。
潜入期間が長くなりストレスを抱え、ギャングへのシンパシーも感じてしまう。
潜入の終了を求めるが、上司は昇格を餌にタンゴに更に困難な作戦を命じる。
友情を覚え始めていたボスのキャズは作戦の中で裏切りに遭って殺され、
タンゴは裏切り者のレッドを殺すが、
その現場に偶然居合わせた警官はタンゴを捜査官と知らずに射殺してしまう。

エディはパトロール警官。
荒れ果てた街で日々繰り返される犯罪の対策に限界を感じ、
やる気も失せやや鬱状態。
1週間後に定年退職を迎え、無難に乗り切ろうと考えていたが、
新人研修を担当させられてうんざりしてしまう。
正義感に溢れ自己過信したパントンはエディとそりが合わず、
他の警官の下に付くが、間も無く殉職してしまう。
次にエディに付いた新人警官クィンランは
コンビニでの些細な騒動で焦って発砲してしまう。
幹部は事件を大麻所持で片付けようとしたが、
エディはクィンランをかばって敢えて責任を負い処罰を受ける。
数日早い退職となり、情が移った馴染みの娼婦に求婚するが、フラれる。
帰路、捜索願を出されていた女性が強制売春させられている状態を偶然発見し、
救出に乗り込む。
男二人を倒し、捕らえられていた3人の女性の救出に成功する。

サル、タンゴ、エディの最後の事件は同時に同じ公団アパートで発生した。
パトカーや救急車が多数駆けつけるが、エディは静かに姿を消す。


アメリカの犯罪多発地帯の警察官の激務を描いた作品。
地味ながらも最後で冷静さと正義感を保ったエディ一人が生き残った。
銃所持が合法で人種差別が強く残る国柄では、
こうした暴力的で重大な犯罪を減らすのは難しいのか。
特にギャングのアジトに突入して銃弾をくぐり抜ける日々のサルには
危険手当とか、もっと付いても良いような気がするんだけどな。

何故か「靴職人と魔法のミシン」に引き続き、
エレン・バーキンが強欲な権力者の役で出演していた。
上級職で、潜入捜査官のタンゴに対して冷酷な態度で命令を下し、
自分はタンゴの手柄で出世する。
激務で心身ともに疲弊して家庭崩壊し、現場で殉職する警官が多いのは
こういう縦社会のせいでもあるんじゃなかろうか。

リチャード・ギア、イーサン・ホーク、ドン・チードル、ウェズリー・スナイプス、
出演俳優がそれぞれセクシー。
ただ、ビッグネームなだけに、リチャード・ギアに
地味なパトロール警官はちょっとそぐわないかな。
新人警官クィンランは「グレイズアナトミー」のジェシー・ウィリアムズ。





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