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マンガ家Mの日常
実話を基にした作品。
タイトル通り、戦後逃亡したナチスの戦犯アドルフ・アイヒマン逮捕の物語。


1950年代後半の西ドイツ。
経済成長を願う民衆の姿に、敗戦の反省の薄れを見た検事長バウアーは、
逃亡、潜伏しているナチス戦犯の逮捕に精力を傾けている。
戦時中、バウアーは脅迫に屈して、ナチスに従う書面にサインした事を
強く悔いていた。

最重要戦犯アイヒマンがアルゼンチンに潜伏しているとの情報を受け、
バウアーを慕う若手検察官アンガーマンの協力を得て、
逮捕に向けて決意を固めるが、
情報局等の重要なポジションに今尚ナチスの残党が就いている為、
妨害工作を受ける。
バウアーは一計を案じ、イスラエル諜報特務局(モサド)と連携するが、
情報局に知られると、国家反逆罪に問われかねない危険性を孕んでいた。

モサドがアイヒマンを誘拐するという強引な手段で逮捕に成功。
情報局はアンガーマンの同性愛行為をネタに、バウアー告発を持ちかけるが、
アンガーマンは自ら警察に出頭する事で終止符を打つ。


邦題が勇ましいので、サスペンスを期待したけど、地味で真面目な作品。
戦争行為への反省として、ドイツはナチスを厳しく見つめる。
本国では高い評価を得ている。
70歳の白髪頭のオジイちゃんが主役なので、華やかさには欠けるけれど、
戦後すぐのドイツの退廃的な雰囲気は蠱惑的で、
テンポも良く、スムーズに見進められた。

ドイツの映画をあまり見ていないので、俳優陣に馴染みが無いけれど、
主演のブルクハルト・クラウスナーは「ブリッジ・オブ・スパイ」等、
アメリカの作品にも出演している名優。

ナチス政権が崩壊しても、戦後すぐのドイツでは、
同性愛行為は禁固刑に当たる犯罪だった。
バウアーは過去に同性愛行為で逮捕された経緯があるらしい。
若いアンガーマンは同性愛傾向の為に結婚生活が上手くいかず、悩んでいた。
アンガーマンはバウアーに救いを求めるが、振り払われ、益々孤独に陥る。

アンガーマンを演じるロナルト・ツァフェルトは注目されている俳優で、
長身のイケメンなんだけど、お腹周りが結構太め。
ドイツの人達はあまり気にしないのかなぁ。
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