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マンガ家Mの日常
注/ネタバレあり

いつものジェフリー・ディーヴァーの初期作品。
聾唖学校の教師と生徒達を人質にした脱獄囚と交渉人の息詰る攻防。

リンカーン・ライムのシリーズが読みたかったんだけど、キープが無くて、
何日か前に近所の書店に行ったら、上下巻が揃ってなかったりしたんだよなぁ。
今日、別のもっと大きい書店に行ったら、
何故か「ウォッチメイカー」が置いてなくて、
仕方無いから一応その次の「ソウル・コレクター」は買ったんだけど、
やっぱり順番に読んでかなきゃだから、本がみつかるまでは手が出せない。

今作は 交渉のノウハウ、その他、
緻密なんだけど エンターテインメントとしてわかり易く書かれている。
陰惨なシーンもあるのだけど、筆致に品がある。
私がJ・ディーヴァーの小説に惹かれる理由はその辺りにあるのでは、
と自己分析。

読者としては当然ラストのどんでん返しを期待して待ってるのだけど、
リンカーン・ライムシリーズよりも前に書かれた作品なので、
驚きの度合いはやや低い。
真犯人が白状するシーンは、観念していたとしても、あっさりし過ぎ?

とは言え、最後のヒロインの行動には唖然とさせられる。
なんだか、いけない扉を開いちゃった感じ。
両陣営とも、追いつめられた時に力を発揮するのは女性って事だね。

「ダ・ヴィンチコード」で世界を席巻したダン・ブラウンが
自らのスタイルを踏襲、或いは、読者に期待されて
もがいているのか、「ロストシンボル」は微妙だったし、
その後なかなか新作が出ない。
それに比べるとJ・ディーヴァーは、職業作家としての幅の広さを証明している。

私ももう少し読書の幅を拡げなきゃかしらね。



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