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マンガ家Mの日常
北欧ミステリーの長編作。
アンデシュ・ルースルンド、ステファン・トゥンベリ共著。
昨年、帯の宣伝文句につられて購入して、
まとまった時間がなくて手付かずだったものを、やっと読了。

文庫上下巻合わせて1,100ページを超す長さにちょっと閉口。
事件性としてはさほど大掛かりなものではないのだから、
せいぜいこの3分の2くらいの分量にしてくれれば、まだ読み易かったのにな。
北欧の人達って、寒いから部屋の中でじっと読書ばかりしてるのかな、
だからこの長さが苦にならないのかな。


24歳の長男レオをリーダーとして、
21歳の次男フェリックス、17歳の3男ヴィンセントと、
友人の22歳のヤスペルの4人の青年達が
14ヶ月に渡って、銀行強盗を繰り返す話。

読み終えて、あとがきを読んで知ったのだけど、実話が元になっていて、
何と、共著者のステファン・トゥンベリは、銀行強盗を働いた兄弟の次男で、
兄弟はステファン合わせて4人で、ステファンだけが参加しなかった。
正直、長い長い話のどこよりも、この種明かしに驚いた。

兵役経験のあるレオとヤスペルは武器に扱いに精通していて、
まずは軍の武器庫から大量の銃器類を盗み出し、
それらを使って銀行強盗を繰り返す。
服や逃走用の車だけでなく、一度使った武器も全て、
徹底的に破壊して処分するという慎重さで、
実際は2年以上警察の網をくぐり抜けて来た。

ところが、次男のフェリックスと3男のヴィンセントが抜けて、
代わりにレオの恋人のアンネリーと、父親イヴァンを仲間にした事で、
実行中に綻びが出て、逃走中にあっけなく逮捕されて、終わりを迎えた。


タイトルの「熊と踊れ」というのは、スウェーデンの故事に基づくものなのか、
父親のイヴァンが子供時代のレオに喧嘩の仕方を教えて鍛える時に言った話で、
熊に襲われそうになったら、まず一番強い熊を相手にして、
ダンスを踊るように適度な距離を取って、強くはなくても有効打を繰り返す、
それが勝ち抜ける秘訣だ、というもの。

(続く。)


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