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マンガ家Mの日常
帰国して、ふと我に返ると、
なんだかプライベートな記事は書きづらくなりますが、
なんとかおしまいまで書きます、
その方が自分の気持ちの整理になるから。

ゴチャゴチャしてわかりづらくて申し訳ないです。
(2週間くらい前のところから読み返すと いくらか伝わるかも。)
新刊「脅された花嫁」を読んでいただいて、
作品についてのプロフェッショナルな記事を期待してアクセスされた方、
ゴメンナサイ。

感謝祭の夜に時間を戻します。

仕事の疲れが抜けきらないところへ、フィリップのエクササイズメニューや、
私の為の様々なもてなしのプランが次々やって来て、
疲れて、少しゆっくり寝たかった。
アメリカの食生活が少し胃にこたえていたし、毎度の車移動にも疲れていた。
英会話に付いて行くのも時々キツくて、頭も疲れていた。

夜、フィリップとふたりでリビングのソファーにもたれて
TVでテニスの中継録画を見ていた。
テニスの中継は普通に楽しんで見られるんだけど、
眠くて、少しウツラウツラとしていた。
試合が終盤に近づいた頃だった、私がボンヤリしているのを見て、
フィリップは少しからかいたくなったんだろう、
いきなり「カンチョウ」をしてきた!
...一体、どこでそんなの教わったの!!!

ただ寛いでいたかった時に、子供じみたバカな悪戯を仕掛けられて、
なんだか情けない気持ちが一気にこみ上げて来てしまった。
思わず「キライ!」と言ってしまった。

フィリップは少し面食らったようで、どういうところが嫌いなのか聞いて来た。
私としても、深い意味のつもりではなかった。
「カンチョウ」なんて、今まで一度もされた事無かったし、
大の大人がする事でも無い。
一瞬、フィリップの無神経さがカンに触った。
「幼稚な悪戯。」、「疲れているから休みたいのに。」と言うと
「最初の週はずっと寝てたし、今日も夕方寝ていたから、十分な筈だ。」
と、切り返された。
私としては、出来る限りフィリップの側にいるように心掛けていたのに、
そうしたギリギリの努力を否定された気がしてしまい、
ついに言葉が走ってしまった。
「アメリカの生活スタイルやあなたのやり方に疲れたの。」

フィリップは表情が固まり、何も言わなくなった。
それから10分かそこらで中継が終わったので、
きちんと説明して謝ろうと、肩に手をやったけど、フィリップは
「話す気分になれない。」とだけ言って、部屋に行ってしまった。

後になって考えると、あの時、
とりすがってでも はっきり謝っておけば良かったのかもしれない。

でも、急な事でフィリップの表情が怖かったし、
疲れて辛いのをあなたの為にこらえてきたのに、という思いに流されて、
何も言えないまま ひとりでソファーに残って泣いていた。

その夜はフィリップの部屋には行かず、
ゲストルームへ戻って寝た。
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【2011/12/07 (水) 19:46】 | 日常
トラックバック() | コメント(1)

読んでますよ。
るう
無事の帰国お疲れ様です。新参者の私がが先生の事情にコメントするのも気が惹けていたんですが、先生の置かれた状況は自分で想像するほど私ならもっと早くブチ切れてたと思います。
仕事続きと飛行機の時差ぼけと異国の地でのなれない言語と食事、そのうえ君の為だと運動を強いられ、ゆっくり眠るのにも駄目出しされたら(これが一番つらい私です)もーっっと爆発したことでしょう。先生のブログ読んでいてfさんはとにかく精力的に色々なさる方みたいですが疲れる事がないのか?と思ってしまいました。田舎に引っ込んで恋愛関係も廃れた私。昔の事色々思い出して読ませてもらってます。


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コメント
この記事へのコメント
読んでますよ。
無事の帰国お疲れ様です。新参者の私がが先生の事情にコメントするのも気が惹けていたんですが、先生の置かれた状況は自分で想像するほど私ならもっと早くブチ切れてたと思います。
仕事続きと飛行機の時差ぼけと異国の地でのなれない言語と食事、そのうえ君の為だと運動を強いられ、ゆっくり眠るのにも駄目出しされたら(これが一番つらい私です)もーっっと爆発したことでしょう。先生のブログ読んでいてfさんはとにかく精力的に色々なさる方みたいですが疲れる事がないのか?と思ってしまいました。田舎に引っ込んで恋愛関係も廃れた私。昔の事色々思い出して読ませてもらってます。
2011/12/08(木) 12:47 |   | るう #6af3fe66c2[編集]
[管理者用 返信]
泣けます
くぅ〜、温かいコメントをありがとうございます。
彼の期待に応えられなかった面もあったし、テキトーに受け流して済ませればトラブルにならなかった場面もあったろうし、等と色々反省材料も無くはないのですが、彼に限らず、マンガの仕事の事情を理解してもらうのはかなりかなり難しいようで、そこでぶつかっちゃうと、自分の人生の大半が否定されてしまう事になるので、なんだか追いつめられた気分になっていました。
この後もう少し記事に続きを書きますね。
...本当に、世の男性は何故こうも包容力に欠けるのか。
るうサンは今田舎にお住まいとありますが、良いパートナーを探す苦労って、都市部でも地方でも変わりは無いんでしょうかね。
2011/12/08(木) 16:42 | たまいまきこ

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