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マンガ家Mの日常
3年前、まだ付き合い始める前に東京でフィリップに会った時の事。
メールで年頃のお嬢さんがいるのは知らされていたので、
お嬢さんへのお土産に、和紙細工が付いたピアスをプレゼントした。
フィリップはちょっと怪訝そうな表情で受け取って、
その後お嬢さんについては何も話さなくなった。
障がいについて知らされたのは、それから2ヶ月程経った後のメール。
おそらく、ピアスを着けられる状態では無かったのだろうと、
その時気付いた。

両親の判断か、地域の事情によるものか、
お嬢さんはずっと普通学級で過ごして来た。
個々の障がいの状態にもよるのだろうけど、
普通学級か特殊学級か、どちらが本人にとって良いのか、
日本でも議論が別れる。

小さいうちはどの子も手がかかるので、まだ違いは小さかったが、
成長するにつれ、他の子達の世界は広がり、進学して離れて行く。
時とともに友人がいなくなってしまう。

現在は平日の日中は研究センターの様な所に通っているらしい。
障がいのケアと、研究のモニターの役割なのかな。

両親が離婚してから、アメリカ式で、
父親と母親の家を1週間置きに行ったり来たりしている。
ホントのところ、それが彼女にとって良いのかどうか。
ともかく、アメリカ式。
感謝祭やクリスマスシーズン等は、どっちで過ごすか、
年毎に変更して取り決めをしている。

どの親も思うところなのだろうけど、
我が子を深く愛しているが、1日中つきっきりで世話をしている訳にもいかない。
フィリップも「義務のように感じる。」とこぼす事があったし、
元妻の方も、もう少し預かる日数を増やして欲しいと言って来た事があって、
でも、フィリップとしては無理だと返事していた。

愛情があっても、世話は負担になる。
負担はやがて問題になる。

(続く。)

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