やっと本丸突入。
ハーレクイン・コミックスの印税のシステムについて、です。
正確な数字を出す訳にはいかないので、やや分かり難い点はあるかもしれませんが
ご了承下さい。
ハーレクインの場合、初出(新作の発表形態)は3パターンあります。
雑誌、コミックス、デジタル配信、です。
従来のマンガの出版の流れは、雑誌で連載されて人気があった作品が
まとめられて単行本化される、と言うものなので、
その基本的な流れに乗っ取って説明します。
デジタル配信が初出と言う場合、
これは出版社が作品に投資する姿勢では全くなくて、
配信で収益が上がったら10%の印税をマンガ家に渡すのみで、
原稿料は出ません。
元々売り上げが期待しづらいマンガ家だ、と言う評価です。
ここでよっぽど売れれば、後からコミックスが出版される場合もありますが、
それは奇跡を待つような確率です。
ハーレクインで最初にお仕事をいただいた時、
初出を雑誌にするか、コミックスにするか、相談されました。
この場合の原稿料は同じ金額で、
コミックスも印税ではなく、原稿料と言う形で支払われます。。
雑誌掲載からコミックスになる可能性が微妙だった事もあって、
こちらで選んで良いのなら、と、コミックスを選択させていただきました。
当時はまだ全体の売れ行きがボチボチ良かったようで、
雑誌掲載からコミックス化、コミックス発行から雑誌再録、
と言う2次使用の動きがあったのですが、
その後、どちらも難しくなってしまったようでした。
コミックスは一定期間保存される事を前提に作られるものだし、
個人の本、として認識してもらえるので、
コミックスを選んで正解だったと、後々強く思いました。
「美しき侵入者」のみ、原作者の追悼の為の特集本を作ると言う企画だった為、
雑誌掲載を受け入れたのですが、その後なかなかコミックス化していただけず、
マズったなぁ、とちょっと思ってしまいました。
先月、急な仕事打ち切りメールが来た時も、
「新作はおしまい。」と言った書かれ方だったので、
旧作が時期を見てコミックス化される可能性はあるかもしれません。
ただ、ハーレクインの場合、雑誌の段階で125ページ一挙掲載で
まとまって読めてしまうので、それを後からコミックスで買ってもらうとなると
やはり難しいものがあります。
全体のコンセプトそのものにまず問題がありますね。
コミックスで初出となった作品がその後雑誌で再録されると、
再録料が支払われます。
これは昔は元の原稿料の50%くらいあったのですが、
出版社によって多少の違いはあるでしょうが、現在は20〜30%程度です。
もっと低いかも。
雑誌初出からコミックスが発行される場合、
通常はコミックス代金(かける発行部数)の10%が印税として
マンガ家に支払われます。
ところが、ハーレクインの契約はそうではなくて、
再録扱いなのです。
(続く。)
ハーレクイン・コミックスの印税のシステムについて、です。
正確な数字を出す訳にはいかないので、やや分かり難い点はあるかもしれませんが
ご了承下さい。
ハーレクインの場合、初出(新作の発表形態)は3パターンあります。
雑誌、コミックス、デジタル配信、です。
従来のマンガの出版の流れは、雑誌で連載されて人気があった作品が
まとめられて単行本化される、と言うものなので、
その基本的な流れに乗っ取って説明します。
デジタル配信が初出と言う場合、
これは出版社が作品に投資する姿勢では全くなくて、
配信で収益が上がったら10%の印税をマンガ家に渡すのみで、
原稿料は出ません。
元々売り上げが期待しづらいマンガ家だ、と言う評価です。
ここでよっぽど売れれば、後からコミックスが出版される場合もありますが、
それは奇跡を待つような確率です。
ハーレクインで最初にお仕事をいただいた時、
初出を雑誌にするか、コミックスにするか、相談されました。
この場合の原稿料は同じ金額で、
コミックスも印税ではなく、原稿料と言う形で支払われます。。
雑誌掲載からコミックスになる可能性が微妙だった事もあって、
こちらで選んで良いのなら、と、コミックスを選択させていただきました。
当時はまだ全体の売れ行きがボチボチ良かったようで、
雑誌掲載からコミックス化、コミックス発行から雑誌再録、
と言う2次使用の動きがあったのですが、
その後、どちらも難しくなってしまったようでした。
コミックスは一定期間保存される事を前提に作られるものだし、
個人の本、として認識してもらえるので、
コミックスを選んで正解だったと、後々強く思いました。
「美しき侵入者」のみ、原作者の追悼の為の特集本を作ると言う企画だった為、
雑誌掲載を受け入れたのですが、その後なかなかコミックス化していただけず、
マズったなぁ、とちょっと思ってしまいました。
先月、急な仕事打ち切りメールが来た時も、
「新作はおしまい。」と言った書かれ方だったので、
旧作が時期を見てコミックス化される可能性はあるかもしれません。
ただ、ハーレクインの場合、雑誌の段階で125ページ一挙掲載で
まとまって読めてしまうので、それを後からコミックスで買ってもらうとなると
やはり難しいものがあります。
全体のコンセプトそのものにまず問題がありますね。
コミックスで初出となった作品がその後雑誌で再録されると、
再録料が支払われます。
これは昔は元の原稿料の50%くらいあったのですが、
出版社によって多少の違いはあるでしょうが、現在は20〜30%程度です。
もっと低いかも。
雑誌初出からコミックスが発行される場合、
通常はコミックス代金(かける発行部数)の10%が印税として
マンガ家に支払われます。
ところが、ハーレクインの契約はそうではなくて、
再録扱いなのです。
(続く。)
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