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マンガ家Mの日常
原作に忠実にと言われた場合、
横溝先生の作品であれば、長編なので、相応のページを求める。
ハーレクインであれば、マンガの原作としてのレベルに届いていないので
仕事をお断りするしかない。

ハーレクイン小説の作家さん達は一体どういう契約を結んでいるのだろうか。
コミックスの状況を知っているとも思えない。
日本の編集者がマンガ家に丸投げするのは、多忙も理由の一つ。
出版社として、仕事の全体像の見直しが必要。


この数日、SNSで様々な意見が飛び交った。

日本漫画家協会は契約のサポートをすると言うが、正直あまり当てにならない。

映像化の脚本のやり直しを求め続けたら、企画が消えた例もあるが、
大半は途中で妥協している。
それなりに大きな企画が進行していると、それをストップさせるのも難しい。
あれこれ注文をつけると、「痛い」作家だと思われそうという声もあった。
編集部からするとそうなるだろう。
いちいち面倒を言わずに従って欲しい。

このブログでも以前に書いたように、私はデビュー間もない頃から、
あやふやだったり、一方的だったりする契約書にはクレームを言って、
作成し直してもらっていた。
それは社会人として当然の判断なのだけど、
編集部に嫌がられただろう事は想像に難くない。

まだブログで書く準備が出来ていないのだけど、

アシスタント時代には、ブラックな仕事状況に反抗し、仕事場を離れた。
マンガ家になって、そこそこの年齢になっていたにも関わらず
セクハラを受けて、会社相手に裁判で闘った。

あちこちで「権力者」に楯突いて、困難な状況に陥った。
それは、仕事や収入にも直結する。
あの時へいへいと従っていれば、仕事は続いただろうと思う事も無くは無い。

しかし、やはり、意志を通して良かったと思う。

仕事の現場では協調性は大事だが、妥協と協調性とは似て非なるもの。
妥協はその後の人生に影をさす。
妥協せざるを得なかったネームは、悔しいまま記憶に残る。

脚本に妥協できなかった芦原先生は、どんなにか苦しかっただろう。


マンガ家、
特に女性マンガ家の地位の低さもようやく問題視されるようになった。
まだ当分は改善されはしないだろう。

しかし、

悲劇を防ぐ為にも、
一人一人が闘う姿勢を忘れない事が重要だと考える。

実体験で自分の意志を貫けない作家の作品に、
果たしてどんな「実」があるだろうか。


(このテーマ、一旦完了。)

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