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マンガ家Mの日常
以前書き進めていた時から、随分間がが空いてしまって、
忘れかけてる部分も多少あるのは否定出来ないけど、
有耶無耶のまま放置にしないよう、書き収める。


竹宮惠子先生と、マネージャーの増山氏のパトロネス的関係。
同世代で、唯一無二の類い稀な才能を見せつける萩尾望都先生への憧れ。
この2つが本の主軸で、この2人がいてこそ、竹宮ワールドは成り立った。

マンガは個人での制作作業なので、元々引きこもりで、交友関係が狭くなりがち。
そんな中にあって、増山氏のようなスタンスの人に出会い、
一定期間仕事のパートナーとして支え合えたのは、
特に少女マンガの世界では珍しい。

そして、萩尾望都先生。
20代前半から、大人びた感性で、独自の作品世界を築き上げた。
萩尾作品の魅力の真髄は、マンガを創作する立場であれば、
尚の事強く意識させられる。

竹宮先生や萩尾先生の作品に触れるようになった頃は、
週刊誌連載を持っていた竹宮先生の方がリードしているように思えていた。
その後、花の24年組が話題になって、彼女達の関係性も話に上ると、
作品の制作過程や人間関係の問題も少しずつ伝わるようになって来た。

ただ、今作でも書かれているように、萩尾先生は淡々と我が道を行くタイプで、
竹宮先生をライバル視していた感は薄い。
いや、もしかすると、萩尾先生が竹宮先生についてあまり口にしなかったのは、
逆に、強烈なライバル意識の表れなのかもしれない。
本人のみぞ知る。

とは言え、現実的に表立ってライバル心を見せていたのは竹宮先生の方で、
素直でストレートな表現が分かり易い。


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