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マンガ家Mの日常
太王として成長を遂げつつあるタムドクに、臣下も心を打たれる。

初回放送時、NHKという事もあって、大河ドラマ的な見方もされてたんだろうけど、
韓流ドラマファンの女性のみならず、40〜50代男性の視聴者も多かったとか。
タムドクのリーダーシップと、臣下達の忠誠心に、
中高年男性会社員も、感じるところがあったんだろうな。

臣下の命を救う為なら、神器さえもすぐさま投げ出すタムドク。
甘言に騙されていたと気付き、謀反を詫びて自害する部族長。
仕えていた武将のミスリードを認めながらも、最期まで忠誠を尽くす臣下。
タムドクと自らの信念の為には命を惜しまない老武将。
献身的な少女近衛兵部隊も記憶に残る。
それぞれ、胸がジワリと熱くなるシーン。
素朴で封建的な世界観ではあるけど、忠誠の尊さを改めて知らされる。


放送前半で、イマイチ入り込めなかった理由の一つとして、
単純化されたキャラクターの濃さがある。
上流社会の美貌のヒーロー、ヒロインのシリアスさに対して、
貧しい庶民の戯けた姿は少しあざとい。
スジニのヤンチャぶりもオーバーアクト。
そういうのが韓流ドラマを分かり易く見せる為のお約束なんだろうか。

国取りの戦闘がメインのドラマだけに、出演者は男性が多い。
とは言え、
タムドクやホゲだったら、女性は選り取り見取りだろうから、
2人でキハに固執しなくても、才色兼備の女性はいくらでも出会えた筈。
まぁ、それじゃ悲劇のロマンスになっていかないけどね。

ホゲは、相次ぐ両親の非業の死で心の土台が揺らぎ、
キハへの報われぬ思いから、タムドクへの憎しみを募らせ、精神崩壊し、
大国高句麗の総大将という立場も棄てて、謀反の道をひた走る。
ドラマを動かす、印象的で得な役。
ホゲを演じたユン・テヨンの顔立ちにちょっと癖があるけど、
個人的には縦長の顔の輪郭が好み。
恋愛に苦しむ様が怒涛のような愛情深さを感じさせるし、
何と言っても、立ち姿やアクションがとにかくカッコいい。
ホゲのシーンをもう一度見たい。

そう言えば、「冬のソナタ」のパク・ヨンハも、元々は好青年だったのに、
恋人争いでヨン様に敵わなくて、徐々に奇行に走るようになったんだった。
「太王四神記」では、神の子という設定もあって、
とにかく、ヨン様演じるタムドクは、美貌もさりながら、
知的で慈悲深く、戦場にあっては勇猛果敢で、まさしく、完璧、完璧、完璧。


ラストは、なんだかまたファンタジーの色濃い状況になって、
有耶無耶のまま完了してしまったような。
えっ、結局、タムドクはやっぱりキハに想いが戻ったの?

まぁ、細かい事は気にしないでも良いのかな。
全編見直す余裕は、今のところは無いし。


総合的に、すごく楽しめた。
4世紀という時代で、コスチューム等に韓国の色合いが強過ぎなかったのも、
個人的には一因としてあるかもしれない。
男性の長髪もカッコ良かった。

13年前に流行ったドラマに、今さらはしゃぐなんて、完全に乗り遅れだけど、
作品は出会いなので、暫く時を置いてから見ると、良い場合もあるかもしれない。

完了。
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