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マンガ家Mの日常
偶然なのかもしれないけど、その時は一気に来た。

これまで特に好きで追っかけてたマンガ家さん達の作品が
ビミョーにダウンして来た。
多分、世間的にはダウンとは捉えられていなくて、
私個人の見方に過ぎないのかもしれないけど、
他のマンガ家さんやアシスタントさん達から同意見も聞いた。

いつ頃からの事かはわかんないんだけど、
とにかく、連載がどれもやたら長くなった。
週刊の少年誌や青年誌では長いものは以前から多くあったけど、
少女誌はそれほどでもなかったのが、いつの頃からか長くなって来た。
読者の年齢が少しずつ上がると、
ある年代向けに描かれたマンガからは離れてしまうので、
学齢に合わせて3年周期というのが昔は目安だった。
でも、今はそう言うの関係無くなって来てるのかなぁ。

面白くて人気のある作品ならば連載が長く続くのも当然なんだろうけど、
長くなる事で作品の質が落ちて来ているものもかなり見受けられる。
同じ事の繰り返しで話が行きつ戻りつするばかりで進展しなかったり、
主題から逸れたエピソードがゴシャゴシャ入って来たり。
読者の人達はそれでも気にせず、定番として買い続けちゃうんだろうか。
マンガ家も読者も、定番の安全牌にすがってしまうんだろうか。

デビュー当初から話作りが上手で、スゴく好きなマンガ家さんがいた。
でも、連載を手掛ける度にどんどん長くなって、
話が長くなるだけなら良いんだけど、ただコマ割りが大きくなって、
ひとつのシーンをダラダラと描くようになってしまった。
コミックス1冊買って読んでも話は全然進まないし、面白く無い。
同時期に手掛けた別の作品は放りっぱなしになったりで、
(と言うか、ハナから描き上げようと言う姿勢が見られなかった。)
さすがに付き合いきれなくなった。
連載のコミックスは途中まで買っていたものの、もう諦めた。

マンガ家ならば誰だって、自分の理想とする形で描きたい。
コミックスが売れる人気作家になれば、自由が利くようになる。
それで思う存分描けるようになったは良いんだけど、
歯止めが聞かなくなってたんだろうか。
それとも、仕事へのテンションが落ちて、ネームがボヤケて来たんだろうか。
いずれにしても、担当編集者が注意すべきところだけど、
人気作家のご機嫌を損ねるのが怖くて何も言えなかったんだろうか。

(続く。)
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