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マンガ家Mの日常
「町山智浩のアメリカの今を知るTV」で、アメリカ大統領選挙の話の中で、
大坂なおみ選手の試合ボイコットについて触れられていた。
町山さんは「全米オープン準決勝」だと言っていたが、
正しくは、その前哨戦の「サザン&ウエスタンオープン準決勝」で、
今年に限ってはコロナ感染対策で、選手の移動の負担軽減の為に、
全米オープンと同じ会場で開催された。
町山さん、テニスは詳しくないんだね。

ついでに言うと、もし全米オープンだったら、
大坂なおみであれ誰であれ、準決勝をボイコットはしなかっただろう。
グランドスラム大会の価値は選手が一番よく知っている。

褐色の肌で、アメリカで暮らす大坂なおみと、日本で暮らす日本人とでは、
人種差別の問題に対する意識に開きがあるのは確かで、私を含め、
試合のボイコットに違和感を覚えた人は少なからずいた。
単純に言ってしまうならば、人種差別反対の意思表明で職場放棄したのだから。

アメリカの有名スポーツ選手においては、
試合のボイコットという手段が、抗議の形として定着しているのかもしれない。
町山さんの解説によれば、今回の大坂なおみのボイコットで、
テニス協会も動いたとの事。
大坂なおみは全米オープンに入ってからも、抗議の黒いマスクを着用しており、
マスクには、最近の黒人被害者の名前が記されている。


部外者の身では、プロテニス界内部の人種差別の状況を知る由はない。

かつては、アーサー・アッシュ、ヤニック・ノアといったチャンピオンがおり、
現在ではウィリアムズ姉妹を始め、多くの黒人選手が活躍している。
アッシュの時代はもっと厳しかったと推察されるが、
時代の流れの中で、少しずつ差別撤廃の方向へ舵取りがなされたと思われる。

サッカーや野球のように、限定された地域でリーグ戦が行われる競技と違って、
プロテニスツアーは世界中から選手が移動して大会に参加しており、
どの大会も常にオリンピック状態で、様々な人種の選手がいる。
それは、人種に対しての見識を深めるのに功を奏しているのではなかろうか。
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