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マンガ家Mの日常
せクシーなサスペンスを期待して見てみた。
う〜ん、どうも物足りなかったかな。


若くて有能で高潔な検事サムは将来を嘱望されていて、
大物政治家やフィクサーのバックアップで上院議員選に打って出ようとしている。
妻ジェニーは名門の出で、大学の法科ではサムより優秀だったが、
内助の功たるべくあえて専業主婦に収まり、
野心家でファーストレディの座さえ視野に入れている。
息子もいて夫婦仲は良かったが、
サムは時折パソコンでポルノサイトを見てはこっそりと自慰に耽っていた。

担当中の裁判の証人として来たエスコート・サービスの女性から
サイトの存在を知らされ、興味本位で見て、つい電話してしまう。
女性とホテルで会い、躊躇いつつも買春してしまう。
一度体験すると、火が着いたように度々サービスを申し込んでしまう。
1時間1000〜2500$と高額で、カードが限度額を超えてしまうが、
それでも止められず、限度額を引き上げて必死の思いでホテルに向かう。

売春組織に摘発が入ろうとしているのに気付き、
サムは身の危険を感じて組織に情報を流す。
摘発は不発に終わり、サムも安泰と思われたが、新聞記者の知るところとなる。
記事が出たら身の破滅、政治家への道は閉ざされる。
後悔の念からジェニーに白状し、政治家は諦めようとするが、
ジェニーは自らの身体を武器に記者を丸め込む。
記事は出ず、サムは上院議員の補欠選挙で当選する。

秘密を抱えながら政治家として生きていくという事を
フィクサーからも念押しされる。


主演のパトリック・ウィルソンには何となく覚えがあったものの、
何の作品だったかが思い出せなかった。
整った顔立ちで、身体も見事に鍛えている。
整い過ぎていて、かえって印象が薄くなるのかな。
検索すると、映画よりもミュージカル俳優としてのキャリアが長いらしい。
出演作品で見ると「ハードキャンディ」が記憶にある。
でも、それがパトリック・ウィルソンだとは記憶が無かった。
とりあえず、今作で覚えました。

堅物で有能な検事が買春にはまって身を滅ぼしかねない状況になる。
そういう設定は刺激的な筈なんだけど、
それ以外にストーリーにひねりが無くて、
盛り上がりに欠けたまま終わってしまった。
もっと脚本で工夫のしようがあったんじゃないかな。
何が何でも夫を政治家にしたい妻、大物政治家、フィクサー、FBI捜査官、記者、
それぞれ事情を抱えたエスコート・サービス嬢達とその元締め。
使えるキャラクターは沢山いたのに、生かしきれていない。
映画の作りが中途半端だと、俳優のキャリアにも響きかねない。

サムがセックス依存症のようになってしまったのは、
強い妻に尻に敷かれていた卑屈さからかな。
政治家や法律家、医師等、責任が重くてプレッシャーの強い職種の人程、
こうした道にはまりやすいとも言われてるけど、どうなんだろうね。

タイトルの「ZIPPER」の意味するところ、他の方の記事で分かりました。
要するに、男性の危ないものはしまっておきなさい、という教訓ね。

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