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マンガ家Mの日常
ネタバレ注意


スウェーデンとデンマークを舞台に繰り広げられる
クールなサスペンスミステリーのファイナルシーズン。
もう完了なんて、残念。

アスペルガー症候群で、他人の感情を理解しきれない女性刑事サーガが、
深い観察力、洞察力、集中力を発揮して、猟奇的な連続殺人事件を解決していく。


シーズン3で知り合ったデンマークの刑事ヘンリックと再びコンビを組む。
もっとサーガと深い仲になりたいと望むヘンリックとの関係性が微妙。

母親殺しの冤罪で収監されていたサーガは、無実が確定して復職。
カウンセリングの影響で、ヘンリックに恋愛感情を抱いている事を自覚するが、
妊娠をヘンリックに報告した後、相談無しに中絶してしまった為に、
ヘンリックに愛想尽かしされてしまう。
サーガは、ヘンリックと一緒に過ごしたいが、子供がいる生活が無理だった。
戸惑うサーガを頑なに突き放すヘンリック。

入国管理局の局長マーガレテが石打ちの刑のスタイルで惨殺される。
当初、移民問題かと思われたが、連続して起こる殺人事件を捜査する中で、
被害者同士の関係性を探っていると、被害者ではなく、
被害者の遺族同士の関係性が判明する。

数年前、地元ギャングのトミーは足を洗うべく、
コペンハーゲン警察の情報屋として働いていたが、
襲撃事件の際に警察の支援を得られず、情報屋である事がバレて殺害されてしまう。
警察の裏切りを知った息子のケヴィンとトミーの恋人スザンヌは、
事件の関係者達に、最も大切な人を失う悲しみを味合わせようと、犯行を計画。


被害者ではなく、当事者である遺族を苦しめる為の犯行という点が鍵となっている。
個人的には、やっぱり、復讐するなら当事者を殺さなきゃと思うけど。

トミーの存在が判明するくだりがややあっさりしてる感じがして、
ちょっと拍子抜け感は否めなかった。
でも、いつもながら、捜査の進行過程は見応えがあるし、
事件関係者に複雑に絡むサイドストーリーの数々も、
それだけで1本の作品が出来る程の緻密な設定で、興味深く見られた。
全体のバランスも良い。

ヘンリックは、美男子という感じではないけど、微妙な色気がある。
勝気なサーガに対して、ヘンリックの方が性格的にソフトな印象。
でも、それ故の頑なさでサーガを傷つけるくだりは、男の幼稚な残酷さを感じた。
8年前に行方不明になっていた娘を、サーガが探し出した事で、
2人の仲も何となく雪解け。

カウンセリングを受ける中で、サーガは、
刑事になったのは妹の死の真相を解明する為であって、
自分自身の人生の意義は別にあると気付かされ、刑事を辞める決意をする。
休暇を取って暫く旅をした後、どういう仕事に就くか、
或いは中断していた学業を再開するのかは不明だけど、
ヘンリックの元に戻る事で話がまとまっている。

サーガ、幸せになってね。

アスペルガー症候群の為に、母親との確執、周囲との軋轢に苦しみながらも、
ドラマの中で成長して、人と関係を築いていっている姿が心に沁みる。


サーガを演じたソフィア・ヘリーンを検索していたら、
トップページに私のブログが並んでいた。
いやいや、このブログ見ても情報は得られないので、申し訳ないです。


「KILLING」「BRIDGE」と続いて、
次はどのような北欧ミステリーが見られるだろうか。

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