邦題は「たどり着けばアラスカ」
多分そうだったと思う。
１０数年前にWOWOWで放送されたTVドラマ。

当時今ほどの海外ドラマブームではなく、
WOWOWの視聴者も限られていたので、
このドラマが大きな注目を浴びることはなかった。

でも、私の中ではBEST３に入れていいくらいの作品。

主演はロブ・モロー。
ドラマがヒットした後、シャロン・ストーンの映画で相手役を務めた事も
あったけど、その後は少し伸び悩んだかもしれない。
日本で公開されるような大作には恵まれなかった。
最近ではTVドラマ「ナンバーズ」でスタイリッシュな捜査官を演じている。

他、出演者ではジャニーン・ターナー。
この人もドラマのすぐ後はスタローンの「クリフハンガー」に大抜擢。
でも、やっぱりその後、目立った活躍は聞かれない。

一番ブレークしたのはジョン・コーベット。
「ビッグ・ファット・ウエディング」、「ディナー・ラッシュ」など
スマッシュ・ヒットに出演した後、
「SEX and the CITY]で更なるステップアップを遂げた。

ドラマは、生粋のニューヨーカーの医学生が、卒業後、
奨学金を出したアラスカ州の田舎町に、
医師としてお礼奉公させられるところから始まる。
マイ・ペースなシシリーの村人とそりが合わず、
じたばたしながらも、交流を続ける、というストーリー。

ドラマの内容を説明するのは難しい。
スロー・テンポで人をくったような話で、
...それでいて、深い哲学が流れている。
別世界のようでいて、人の営みはかくあるべきと感じさせてくれる。
こんなドラマには他で出会ったことがない。

本国のアメリカには熱狂的なファンの人達のサイトもあるみたい。
映画版も作られたようだけど、日本ではドラマが話題になっていない以上、
映画が公開されたとか、ビデオが出たとかいう話も聞かない。
...日本では埋もれた名作。

昨今の過激なドラマも良いけれど、
普段目にすることのない　自分のインナー・スペースを
軽やかに、柔らかに、さっくりと刺激してくれる
そういうドラマを手元に置きたい。