60年代N.Y.の広告代理店を舞台にした人間ドラマの秀作。
そのシーズン5。
以前民放地上波で放送されていて見ていたのだけど、
ご多分にもれず、放送が途中で無くなっちゃった。
ふと気付くとケーブルでやってて、でも字幕版しか無くて、
ノンビリ見たいドラマで字幕はシンドイから、
吹き替えになるのを待ってたんだけど、
どう言う方針なんだか、なかなかやってくれない。
仕方無いんで、シーズン5開始に従って字幕版で見る事にした。
最初はキツかったけど、慣れるとまぁ大丈夫かな。
見始めると、どうやらシーズン4を見ていないのかもって思う。
でも、一応話の流れは繋がるんで、もしかしたら見てたのかなぁとさえ思う。
登場人物は皆、自意識過剰で傲慢を絵に描いたようなイヤな連中ばかり。
戦後、歴史的好景気にあったアメリカだから、企業は皆こんなもんだったのか。
主人公ドンの隠された過去、各々の恋愛と結婚生活、仕事の浮き沈み、等々
主立った問題にあらかたカタが付いたようで、
出だしは穏やかに進んでいる。
いずれ何か大きなトラブルが舞い込むんだろう、ドラマだから。
ドンの元妻ベティ、ロジャーの元愛人ジョーンは、絶世の美貌を誇ったが、
それぞれ再婚、結婚、出産等を経て、何故かふたり揃って肥満で悩んでいる。
出産すれば体型は変化するし、中年になれば太り易くなる、と、
医師からも説明されるのだけど、
ジョーンはともかく、ベティってまだ30歳くらいの筈。それなのに
こんなに太っちゃう(特殊メイク、わかり易過ぎだろっ!)もんなのかなぁ。
でも、夫はそう言う事に関係無く彼女を愛していて、
ホッとした彼女は、痩せなくちゃと思いつつも、
子供が残したアイスクリームをつい食べちゃったりしてる。
愉悦に浸るような表情。 そう言うとこの人物表現が上手い。
引きの画面になっていって、彼女がこういう生活に埋没して行くであろう雰囲気を
醸し出して見せている。
ボディブローのようにじわっと来る演出の面白さ。
このドラマに限った事では無くて、また現実でも、
若い頃散々ムチャをして来た男性も、子供が出来て成長し始めると、
家庭を守る為にまともにやらなきゃと気付いて、ムチャを封印する。
そうなると、傍から見る分には退屈。
今後の展開はどうするんだろう?
そろそろ閉め時なのかな。