忍者ブログ
マンガ家Mの日常
パリ最大の観光名所の一つ、エッフェル塔建設の背景を描いた映画。


フランス革命100周年を記念して1889年に開催されるパリ万博。
そのシンボルとして建築作品のコンクールが行われた。
自由の女神像の骨組みの設計等で名声を高めつつあった
建築家ギュスターヴ・エッフェルは最初のうち参加を躊躇していたが、
友人の新聞記者アントワーヌの応援もあり、見事応募作が選ばれた。

着工当初、土台部分で困難に見舞われ、資金難に陥る。
アントワーヌの妻アドリエンヌは名家の令嬢で、
エッフェルと恋人同士だったが、親に反対され別れさせられた過去があった。
既に妻を亡くしていたエッフェルは、アドリエンヌとの再会に心が揺れ、
2人は密かに愛し合うようになる。
しかし、アントワーヌの知るところとなり、
アントワーヌはエッフェルの建築に不利な記事を書き、
エッフェルを破滅に追いやろうと画策する。
最終的に、不倫愛か塔の建設続行かを選ばせると、
アドリエンヌはエッフェルの成功の為に身を引き、結婚生活を続ける。

無事エッフェル塔が完成し、落成式を迎える。
アドリエンヌは賛辞を受けるエッフェルを見守り、そっと去って行く。


エッフェル塔というパリのシンボルを題材にしたのは、
パリ五輪にも合わせたのかな。

歴史ドラマかと思って観始めたけど、思ったより恋愛ドラマの分量多め。
フランスだし、そういう不倫愛にもロマンがあった時代なのかな。
この恋愛ドラマ部分は、果たしてどの程度事実に近いのか、見当がつかない。
ネットで検索すると、実際に若い頃恋人同士で、
アドリエンヌの両親から結婚を破棄された史実があるとか。
ついでに、エッフェルの息子がアドリエンヌの姪と結婚してるそうで、
そうなると、別れた後も連絡を取り合ったりしていたのかも?

主演はロマン・デュリス。
役柄上、濃い髭を蓄えている。
つい最近、デビュー作「青春シンドローム」を観たばかりで、
キュートな印象はそのままながら、やはり年月は経った。
顔に深い皺も刻まれ、大人の俳優の風格。
PR

ネタバレ注意。


1、2話の進み方がゆっくりで、やや退屈な感じがしたけど、
3、4話の急展開との比較として有効だったのかな。

ベスは貧しい暮らしの出身。
母親はDV夫から逃げ出して、幼い娘のベスと共にキャンピングカー生活。
ベスが大人になって玉の輿婚してからは、母親は時々お金をせびりに来る。
不遇なだけで、悪い母親ではないんだけど、
セレブの仲間入りしたベスは、母親を隠そうとする。
でも、事件でマジ困ると、やっぱり頼るのは母親。
ちょっと切ない。

果たしてベスは玉の輿狙いでセックスクラブに行ったのか。
トム役の俳優が、ティム・ロス似で、
セレブ気取りの傲慢さはよく出てるけど、イマイチ物足りない。
で、一番犯人っぽいのはやっぱり犯人ではなくて、
ちょいちょい近くをウロつく友人アダムが怪しいと思ってたら、ズバリ。
ベスと結婚して、元のアダムの邸宅に住みたがったのは、
アダムを憎んでいたのではなく、憧れが募って、成り代わりたかったから。

地元警察の女性の部長刑事が怯まず丹念に捜査を続けたわけだけど、
最初のドラッグ売人男性は殺人は無実だったのに、
警官が撃ったテーザー銃が強力過ぎて、
意識失って転倒して、ボートの係留具か何かに頭ぶつけて死んじゃうし、
その後も粘って捜査続けて逮捕したトムも実は誤認逮捕。
刑事さん、優秀なんだか、無能なんだか。
冤罪2名。怖いね。
下手したらトムは死刑だよ。

ベスは、夫のトムを助けたら、元の生活に戻れて安泰な筈なんだけど、
散々浮気されて、憎しみが募ってたんだね。
見殺しにする事にした。
刑務所に面会に来た時、キャリアウーマン風の服装だったから、
今後はビジネス展開を目指すのかな。

ラストで、シーズン2に続きそうな流れ。
次は、トムからベスへの復讐か?
ベスの母親とかも、もっと絡んで来るのかな。
そうでなければ、出て来た意味が無いしね。

(完了。)


ネタバレ注意。


英国ミステリードラマのミニシリーズ、全4話。

邸宅で、裕福な医師の夫トム為にサプライズ誕生パーティーを開催する妻ベス。
華やかな宴は突然乱入した警察によって断ち切られた。
トムは同僚の女性ケイティ殺害容疑で逮捕された。
地元では他にも女性が殺害されたり行方不明になる等の事件が連続している。

ベスが経営するカフェの店員が、
被害者女性と同じピアスをしていたのを不審に思い、問い質すと、
恋人がドラッグの売人だったとわかる。
彼は被害女性のバッグを現場から持ち去っていた。
自分は殺害犯ではなく、
同時刻にトムが近くを通り過ぎていたのを見たとベスに告げるが、
警察による逮捕時の事故で死亡し、そのまま犯人とされる。

事件解決となって、トムは釈放されるが、
ベスはトムの無実の証明をしようと調べを進める中で、
トムが暴力的なポルノ動画を収集していたり、
多くの女性達と浮気していたと知る。
元々2人は秘密の過激なセックスクラブで知り合った経緯があり、
ベスはトムの性的嗜好にはある程度の認識は持っていたが、
結婚後、夫婦間でのセックスがおざなりになっていたのに不満を抱き、
改めてトムの浮気にショックを受ける。

トムがスマホに保存していたセックス動画を確認しようとしたが、
慌ててスマホを壊してしまい、トムの友人アダムに修理を依頼する。
数日後返却されたスマホの動画を見ると、
行方不明と思われていたアダムの妻が死に瀕している動画があり、
ベスはトムが、過激な性行為の末に女性達を殺害していたと知る。

トムは逃亡の後、ベスに助けを求めに舞い戻るが、逮捕される。
ベスはアダムとの結婚式を直前に控えていたが、アダムの自宅を調べると、
アダムが妻や別の女性達を殺害した時の動画や写真が大量に見つかる。

トムは幼い頃から恵まれた容姿と才能で、注目の的だった。
幼馴染のアダムは、時にトムから虐げられながらも、常に羨んでいた。
トムに成り代わるかのように、トムの浮気相手達を殺害し、
遂にはベスとの結婚にこぎ着け、トムの邸宅も手に入れようとしていた。

全ての真実を知ったベスは、アダムを断崖から突き落として殺害し、
気の毒な新妻を装って、警察には行方不明の届け出をする。
刑務所に収監されているトムに面会し、アダムの犯行について知らせる。
トムは晴れて無実が証明されると安堵したが、
ベスは証拠となるスマホや写真は全て処分したと告げ、トムを残して立ち去る。
(浮気しまくりの夫に対する復讐か。)

後日、トムの友人の弁護士の妻が面会に現れ、ある情報をもたらす。


全4話で完結したと思っていたけど、
次のシリーズがあるらしい。
未定かな。

(感想は後日。)



ピューリッツァー賞を受賞した同名戯曲の映画化。


蒸し暑い8月のオクラホマ州。
ヴァイオレットは癌闘病中で、認知症の症状も現れつつあった。
そんな中、夫べバリーが入水自殺。
葬儀の為に家族が集まる。

ヴァイオレットもべバリーも、幼い頃に貧しい暮らしを強いられた経験があり、
特にヴァイオレットは子供達には厳しく接していた。
傲慢で辛辣な物言いは今も変わらず、
長女バーバラには後継として期待していた分、余計に当たりがキツイ。
バーバラは反発を強めるが、彼女自身ヴァイオレットの性質を受け継ぎ、
浮気夫ビルを責め立てている。

次女アイビーは地味めで男性関係も希薄で、
それもヴァイオレットの攻撃材料とされていたが、
実は、従兄弟のチャールズと親しく付き合っていた。
ところが、チャールズは、
べバリーがヴァイオレットの妹マティ=フェイと浮気して出来た子で、
アイビーとは異母兄妹に当たる。
ヴァイオレットは薄々勘付いていたが、黙認していた。
急に真実を知らされたアイビーは酷く傷ついて立ち去る。

三女カレンは自由奔放な性格で、ヴァイオレットにも可愛がられていた。
新恋人スティーヴを伴って来るが、
スティーヴはバーバラの14歳の娘ジーンに手出ししようとしたのを
家政婦に見咎められる。
カレンはスティーヴを庇って、一緒に立ち去る。
ビルはバーバラとの離婚を決意し、ジーンを連れて帰る。

ヴァイオレットは南部での過酷な生活に耐え抜いて来た事から、
お金の扱いにも強欲な面を見せる。
べバリーが自殺しようとしていたのを止めるでもなく、
夫婦の資産を自分のものにしていた。
憤ったバーバラは、いて欲しいとすがるヴァイオレットを置いて、去る。

認知症が進行しつつあるヴァイオレットは、意識混濁し、
家政婦のジョナにもたれかかる。


家族の映画というのは、いつ観てもシンドイ。
そんなにいがみ合わなくても良いのにと思うけど、
幸福そうであっても、不幸そうであっても、
自分の家族と比較して、辛くなる。

貧しく過酷な生活環境でありながら、何とか高校まで進学し、
そこそこの財を成した世代として、
大学に行かせてやったのに、何者にもならなかった娘達に不満を抱く。
こうした世代間闘争は如何ともし難い。
自分も、戦時下で育った両親とは、埋められない溝がある。
自分も、この娘達も、心の何処かで、ヴァイオレットを否定しきれない。
ヴァイオレットの不満をバーバラは受け継ぎ、ジーンに不満を覚える。

べバリーの自殺の原因は明らかにはされない。
義妹との浮気で息子が産まれながらも、隠し続けた辛さなのか、
気丈過ぎるヴァイオレットに疲れ果てたのか。

気丈な女性達に相反して、男性達が全員ナイーヴ。
それも南部の土地柄なのかな。

ヴァイオレットを演じたメリル・ストリープの演技が、やっぱり凄い。
後ろから刺したくなる。





鑑賞した映画の感想記事の整理がなかなか進まない。
たかがブログ程度でも、文章をまとめるのは時間がかかる。


第79回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞作品。
フランスの実話を基にした法廷ドラマ映画。
裁判の模様は、実際の裁判記録をそのまま取り入れている。


パリ在住のアフリカ系女性作家ラマ。
フランス北部サントメールで行われる裁判の取材に泊まり込みで出かける。
セネガル出身の若い女性ロランスが幼い娘リリを殺害した罪に問われている。
生後15ヶ月の娘を海岸に置き去りにして溺死させてしまった。
ロランスは法廷で、何故娘を殺害したか、裁判長からその理由を問われ、
自分自身、この裁判を通してそれを知りたいと語った。

ロランスはセネガルの裕福な家庭に育ち、両親から厳しい教育を受けて来た。
フランスの大学に進んだが、両親の意に反して鉄月を専攻した為、
仕送りを止められて生活苦に陥り、やむなく休学。
援助してくれた歳上の彫刻家デュモンテと同棲し、妊娠、出産。
しかし、デュモンテには妻子がいて、次第にロランスとは疎遠になった。
様々な問題を抱えたロランスは精神的に弱り、呪術等に影響され始めた。

ラマはセネガル独自の家族関係や妊娠等、ロランスに自分を投影し、苦悩する。

弁護士は、孤独がロランスを蝕んでいたと主張する。


判決は映画の中では知らされていない。
ネットでいくらか検索してみたけれど、わからない。


やはりヴェネツィア国際映画祭作品。難解。
フランスにおけるアフリカ出身の女性の境遇についての見識も必要だし、
アフリカにおける女性の境遇についての見識も必要。
フランスの白人知識層が、異なる文化圏のアフリカ出身の女性を裁く難しさ。
母である事、娘である事の複雑な位相。

経済的に追い詰められたロランスが足元を危うくするのはわかるとしても、
成功者であるラマが悩みを引きずっているのが重々しい。

裁判を傍聴するラマと目が合ったロランスが一瞬微笑む。
同胞として理解してもらえると感じたのだと思ったが、
ネットで他の方の感想を拝読すると、
もしかしたら被告席にいるのはあなた(ラマ)だったかもしれないのよ、
という、ロランスの見方かもしれないとあって、ちょっと怖くなった。