忍者ブログ
マンガ家Mの日常
BRレコーダー買い換えの為、録画しっぱなしだった映画を少しずつ開いている。


有名なジャズ・ミュージシャン、ジャンゴ・ラインハルトの映画。
名前だけは知っていたのだけど、詳細は知らなかったので、色々驚いた。


1920〜50年代にかけて活動した天才ギタリスト、
ジャンゴ・ラインハルトはベルギーのロマ族の生まれで、
ロマ音楽をベースに新しいジャズ音楽を切り拓いた。
10代の頃の火事が原因で、左手の薬指と小指が動かないが、
障害を糧に独自の早弾きを開拓。

ジャズ・ミュージシャンの伝記映画と言えば、
天才の栄光と挫折が一つのパターンなんだけど、
今作ではナチス占領下の欧州でロマ族への迫害に苦しむ時期に焦点が当てられた。


既に天才ギタリストとして世界的名声を博していたジャンゴは
欧州のコンサートホールをツアーする程になっていたが、
1943年、パリを占領したナチスによってロマ族迫害が深刻になった為、
家族と共にスイスに逃亡する計画を立てた。
しかし途中で足止めされ、小さな居酒屋で演奏して生活費を稼ぐ事も。
宿泊所がバレて、ナチスのパーティーの為に演奏させられると、
警備が緩んだ隙にレジスタンスは負傷兵の逃亡を決行。
ジャンゴはますます厳しい立場に追い込まれるが、命からがら逃亡に成功。
戦後、ロマ族の運命を描いたレクイエムを作曲し、1度だけホールで演奏した。


時代が時代だけに、ジャンゴの元の演奏の録音が少なかったり、
録音の状態が良くなかったりするそうで、
「レクイエム」は楽譜が一部残っているだけだとか。
ロマ族への迫害と逃亡というテーマが重い。

個人的には、
大学生くらいの年代で今作を観れば、強い印象を受けただろうと思うのだけど、
映画で描かれたジャンゴの尊大さにちょっとついて行けない部分もあって、
今少し気持ちが乗り切れなかった。
ジャンゴ自身が感情を表に出す方ではなかったからかなぁ。
史実に基づいた作品だから、変な作り込みは出来ないわけだけど、
ドラマとしてはもう少し引きが必要だったような。

何れにしても、
歴史の中の事実は重い。

PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック