言わずと知れた、宮崎アニメの代表作。
当時から話題になっていたのは聞いていたけど、機会がなくて見逃していた。
WOWOWで集中放送が始まったので、録画して、とりあえず3話まで見てみた。
初回放送は1978年だそうだから、もう40年も経っているのね。
映像の技術的な古さは如何ともし難いけど、自然児コナンの活躍は楽しい。
原作の暗鬱な設定を嫌った宮崎監督が、大幅に設定を変更して、
子供が楽しんで見られる冒険物に作り変えたとか。
原作物の場合、そこまでの変更というのが通るかどうかという問題もあって、
今作は幸運な例だと言える。
戦争と、超磁力兵器による地殻変動で、地球の陸地が崩壊。
僅かに生き残った人々が、再生する自然の中で暮らしている、
ディストピア・ストーリー。
NHKだからなのか、はたまた予算の都合なのか、話のペースが緩い。
もうちょっとサクサク進んでくれないと、見るのが面倒になっちゃう。
小さい子供にはこれくらいのペースが良いのかな。
細かい事を言っているとキリが無いんだけど、
所々、設定で不自然な箇所はある。
舞台設定について、アニメの中では詳細を説明出来ないからかもしれない。
のこされ島で、何故コナンひとりしか子供が生まれなかったんだろう。
超磁力兵器というのは、核兵器の様に放射能汚染とかは無いのかな。
コナンしか子供が生まれなかったのと、コナンの超人的体力が、
放射能汚染による何らかの遺伝子変異なら分かる気がするけど。
おじいとコナンとずっと二人暮らしなので、コミュニケーションの概念として、
「嘘つき」「チビ」等、いくつかの言葉は使用されないのではなかろうか。
のこされ島にずっと住んでいて、他を知らないなら、
それが「島」であるというコナンの認識もまた微妙。
流れ着いた少女ラナを、初めて見る女の子として珍しく思うわけで、
ジムシーの島で大勢の人達を見たら、もっと困惑するんではなかろうか。
いや、その前に、ラナを捜索に来た飛行機に驚愕するんではなかろうか。
まぁ、子供向けなんで、細かい事は無視して、楽しんで見るのが良い。
ジムシーがヘビースモーカーで、コナンとタバコを吸うシーンがあるので、
NHKでは、いや、民放でももう再放送は無理なのかな。
「脳天パー」などという言葉も問題にされるだろう。
なにせ、40年前のアニメだからね。
WOWOWで見られてラッキー。
セル画に微妙なシミも見られる。
修復はしないのかな。