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マンガ家Mの日常
難しそうなのを頑張って見てみた。
サスペンスって感じじゃなかったなぁ。

ある中年女性が深夜、警察署を訪れる。
10年前、夫がアパートの8階の窓から落ちて死んだのは、自殺では無く、
自分が押したからだ、と告白して、自分を逮捕するよう求める。
たまたまその日の当番だった女性警部補ポントワーズは、
供述書作成の為に殺害の動機を尋ねて、
女性が夫から日常的に酷いDV被害を受けていた事を知る。
身体にもそれとわかる傷がいくつかある。

ポントワーズは、母親が父親のDVで命を落としていた事もあって、女性に同情し、
女性の行為は正当防衛だとして、罪に問わないようにする。
しかし、深夜12時で時効が成立してしまうと逮捕されなくなってしまう為、
どうしても今晩中に逮捕の手続きを取るよう、女性は執拗に求めて来る。
女性は夫を殺した罪の意識に苛まれているのか。

警部補であるポントワーズが罪を見逃そうとして、
加害者である女性が逮捕を求めて食い下がる。
その様子は途中、コメディかとも思える程。

ポントワーズは女性の粘りに負けて、結局は逮捕するのだが、
収監後、女性は息子と面会し、心情を語る。
父親寄りだった息子がこの先の人生で、父親と同じような過ちを犯さないよう、
母親として、夫のDVに立ち向かった姿を示したかった。
その為にも、殺人の罪に問われる事が必要だった。

説明としては的確な文章とは言えないんだけど、大体こんな感じ。

DVって親から子へ受け継がれてしまったりするものだから、
それにキッパリとケリを付けようとする女性の姿を描いた。
大事な事だね。

女性はソフィー・マルソー。
やつれた雰囲気で説得力のある演技を見せている。
ポントワーズはこちらもベテランのミュウ=ミュウ。
刑事役は初めて見ると思うけど、この人も役の幅が広い。

ふたりの語りで物語が進むんで、舞台劇か何かみたいだった。
良い作品なんだけど、この設定でやり抜くにはちょっと上映時間が長かったかな。

蛇足なんだけど、ラストの墓地のシーンで、
ポントワーズが置いた瓶が変色する場面で、
瓶の向きがズレてしまっているのが、スタッフの仕事がちょっと雑だったね。
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