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マンガ家Mの日常
アカデミー賞複数回ノミネートで注目のヨルゴス・ランティモス監督作品。


18世紀初頭、英国はフランス王国との戦争状態という難題を抱え、
貴族議会は二分して紛糾。
アン女王は、自己免疫疾患の1つである抗リン脂質抗体症候群を患っており、
動脈・静脈塞栓を原因とする習慣性流産で、
17人もの子供達を流産や幼い頃の病気で亡くし、すっかり気力が低下。
心身の不調に悩む中、マールバラ公爵夫人サラに、公私に渡って依存していた。

サラの親戚筋に当たるアビゲイルは貴族家の没落で愛妾に身を落としていた。
アビゲイルはサラを頼って仕事を求めに来たが、
サラが言い渡したのは女中の身分だった。

ある日、アン女王が痛風の痛みで苦しんでいるのを見たアビゲイルは、
薬草を摘んですり潰し、アン女王の足に塗る。
無断でアン女王に近づいた事で、サラは鞭打ちを命じるが、
痛みが和らいだアン女王はアビゲイルを気に入って側仕えにする。
アビゲイルは偶然アン女王とサラの同性愛行為を目撃し、
サラと対立してアン女王に取り入る手立てを講じ始めると、
アン女王はアビゲイルを寝室付き女官まで昇格させる。

アビゲイルはサラが乗馬に出かける事を知って、紅茶に毒を盛る。
サラは乗馬の途中で失神し、落馬して馬に引き摺られて、行方不明となる。
拾われた娼館で手当を受けて回復し、危うく娼婦にさせられるところ、
訪問した貴族に助けられる。

顔に大きな傷を負いながらも宮廷に戻ったサラだったが、
貴族の身分を取り戻したアビゲイルは、公私共にサラの地位を奪い取っていた。
愛憎入り乱れつつもサラはアン女王に和解を求めるが、
アビゲイルの邪魔もあって、不和のまま、夫と共に追放の憂き目に遭う。

勝ち残ったアビゲイルだったが、
アン女王はアビゲイルの本性に気づき、服従の姿勢を求める。


これまで数多く制作された英国王朝ものとは趣が異なり、
現代的風刺が効いていて、非常に人間臭い。
個人的には、ハリウッド的なキラキラした歴史物が観たかったけど。

英国の王族で難病が見られるのは、近親婚が原因なんだろうか。
17人も子供を亡くしたというのは、気が遠くなる。
動けない程の足の痛みも気の毒。
とは言え、戦争状態の中、こんなグダグダでは、臣下は不安でたまらないね。

ランティモス監督作品を観るのはこれが初めてで、作風がまだ掴めていない。
特集放送で他にも3作録画したのがあるので、ボチボチ観て行く。
アカデミー賞に複数回ノミネートされながら、受賞を逃しているのは、
このアクの強さのせいかな。

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