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マンガ家Mの日常
フィンランドのミカ・カウリスマキ監督作品。


フィンランド北部の小さな村で、女性店主シルカ1人で経営する食堂に、
中国人男性チェンとその幼い息子ニュニョが訪れる。
チェンは片言の英語で「フォントロンを探している。」と言うが、
上手く伝わらず、シルカにはそれが何かも分からない。

旧に食堂に大勢の中国人観光ツアー客が来店し、大慌て。
料理下手なシルカのメニューは簡素なソーセージとマッシュポテトのみ。
チェンは手伝いを申し出て、手近な食材で手際良く絶品の中華料理を作る。
シルカはフォントロン探しの間チェン父子に自宅の離れの客室を提供し、
食堂を手伝ってもらう。
チェンの料理はたちまち評判となり、
医食同源の料理で、村の老人達も健康を取り戻す。

村人達の会話の中から、
「フォントロン」が「フォルストロム」という人名だと判明。
改めて村に住むフォルストロムを探すと、既に亡くなっていたと分かる。
数年前、チェンは交通事故で妻を亡くし、気落ちして酒浸りになり、
ギャンブルで多額の借金を作り、経営していた中華料理店も失う。
その時、フォルストロムが金を出して助けてくれた。
恩義に感謝し、立ち直ったチェンは金を返しに来たのだった。

シルカとチェンは良い感じになりつつあった。
チェンの料理のお陰で食堂は大繁盛。
しかし、チェンの滞在ビザが期限切れで、帰国を迫られる。

チェンの故郷の上海でシルカとチェンは結婚式を挙げて、
ビデオ通話で村人達に、また直ぐに村に戻ると告げる。
めでたしめでたし。


まぁ、何と言うか、
人生こんなにスムーズに何もかも上手く事は運ばないとは思うのだけど、
こういう穏やかで幸せな映画を見るのも良い。
邦題がネタバレ的なので、もうちょっと工夫が欲しいかな。

それにつけても、中華料理恐るべし。
世界中どこに行っても中華レストランがある。

今作のロケ地はラップランド。
ラップランドは北欧のいくつかの国にまたがった地域で、
「辺境」を意味するらしい。
以前は人々を「ラップ人」と呼んでいたが、蔑称の意も含まれるので、
現在は「サーミ人」としている。
覚えておかなきゃね。

大島弓子先生の「いちご物語」の主人公が、
ラップランドで生まれ育ったんだったっけ。
懐かしい。
ちょっと特異なキャラクター設定だったから、
今では人種的偏見とかって問題視されてしまうのかな。

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