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マンガ家Mの日常
ガイ・ピアース主演、オーストラリアのサスペンス映画。

「L.A.コンフィデンシャル」「メメント」等、
エキセントリックなイメージが強いガイ・ピアースだけれども、
今作では無精髭のワイルドなタフガイを演じている。


弁護士として仕事をしていた頃、逆恨みした依頼人に妻を射殺された。
以来ジャックは荒んだ生活に浸り、
借金の取り立てや競馬詐欺のような仕事をして暮らしている。


タイトルでは「探偵」となっているけれど、
探偵として職業についている訳ではなく、
昔の事件や知人からの依頼でやむなく調査をするうち、
街頭での犯罪と思われたものが、
政財界のビッグスキャンダルに繋がっていた事が分かっていく、という流れ。

サスペンスものとしてはオーソドックスで、安心して見られる。
その分、既視感は否めないかな。
TV映画だそうなので、なるほど、といった感じ。

「不良」とあるけれど、一人暮らしの部屋は綺麗に整頓されているし、
自分から暴力を振るう事も無く、むしろ、仕事仲間のキャムの役割で、
ジャックは引いた感じで側から見ている方だったりする。
人当たりも良い。

殺害された妻はいかにもな若い金髪美女だったけど、
本編で付き合う女性は年相応のキャリアウーマン。
むしろ、ジャックの方が下手でちょっと甘えている様子が可愛いかも。

老齢の家具職人に弟子入りして手製の家具を作っていたり、
実はジャックの亡くなった父親は有名なサッカー選手で、
クラブ関係の写真を飾ったパブにファンのジイ様達がたむろしていて、
ジャックもそのパブの常連だったりするとか、
金貸しの親分も部下思いの人情家だったり、
昔馴染みで食べてばっかりいる太った刑事からうまく情報を得ていたり、
人物背景の描き方がちょっと楽しい。

全体として、必ずしも質が高いとは言わないけれど、
ガイ・ピアースのイケメンぶりもあって、好感が持てる。
実は、この役柄の方が本人の素に近いのかも。

タイトルで使われているニック・ケイブの「Red Right Hand」は良いとしても、
映画のBGMに使われている音楽がどうにも古めかしいのは何故だろう。
もうちょっとスタイリッシュなBGMなら、映画の質も上がったのに。

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