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マンガ家Mの日常
英国のコメディ映画。
プログラムでチラッと紹介文を見ただけで、ほとんど予備知識無しに見たもんで、
深夜、一人で呆然としてしまった。


90年代の地方都市の高校で、ゲイリーをリーダーとする5人組は自由を謳歌。
しかし成長して大人になると、次第に疎遠になり、バカもやらなくなる。
高校の卒業式の後、町の全てのパブ12件を一晩で制覇するチャレンジをしたが、
9件でリタイアしてしまった。
ゲイリーは元の仲間を誘い出して、今度こそ12件制覇をやろうと言う。

最初は渋っていたものの、里帰りがてら全員集合。
高校時代の思い出話を肴に、昼間からパブをハシゴし始める。

他の4人は結婚し子供を持ち、しっかりした職業に就いている。
仕事奴隷の退屈な人生だとゲイリーは揶揄し、自分こそが自由だと言うが、
ゲイリーは定職も無く、アルコール依存症に陥っていた。

さて、ここまでは所謂、成長ものかと思いきや...、
数件パブを回ったところで、話が完全におかしくなる。

ゲイリーはトイレで高校生に絡み、ケンカを始める。
殴り合って、相手の頭を便器に叩きつけると、
なんと首がもげて、青い液体が吹き出した。高校生は人間じゃなかった。

ゲイリー達が町を出た後、町は宇宙人に侵略されて、住民は飼い馴らされ、
従わない者は排除され、ロボットに作り変えられていた。

ロボット化した住民がゲイリー達を襲って来る。
追っ手をかわしつつ、ゲイリーは悲願のパブ12件制覇に挑み続ける。
最後のパブ「ワールズ・エンド」に辿り着くと、
地下は宇宙人のボスの基地になっていた。
ゲイリー達は最後の抵抗をして、基地を破壊する。

町は破壊し尽くされ、人間とロボットが混ざり合い、敵対し合う
「マッドマックス」的な世界になった。
ゲイリーは生きる目的を得たかのように、生き生きと戦う。


いきなりのB級SF的展開にびっくり。
初めのうちは、ゲイリーの妄想で、すぐ軌道修正されるんだろうと思ったんだけど、
そのまま突っ走ってしまった。
監督のエドガー・ライトはそういう映画を作る人なんだと、頭に刻み付けておこう。

B級SF映画は嫌いじゃない。
ただ、そこからの展開は、ひたすら追いかけっこしてバトルするだけだし、
宇宙人のボスとの戦いも、ただの言い合いでしかなかった。
「マッドマックス」的世界観もありきたりだし。
派手に騒ぎまくってる割には、映画自体は退屈だった。

それにつけても、英国の俳優はどんなに一流と呼ばれるランクになっても
こうしたアホなB級コメディに出演し続ける。
マーティン・フリーマンはまだしも、ピアース・ブロスナンは何なんだ?
ビル・ナイも相変わらずアホコメディが好きだ。
ダーレン・ボイドはどこに向かっているのだろう?
「おみおくりの作法」のエディ・マーサンはまだしも、
ロザムンド・パイクはこの翌年「ゴーン・ガール」で世界的に注目されるとは
予想出来ただろうか。

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